シドニーのシティから東へ10kmの位置にあるWATSONS BAY(ワトソンズ・ベイ)。南太平洋からシドニー湾の大パノラマが一望したり、美しいビーチや灯台までのトレイルができたり、さらには美味しいシーフードも堪能できる、という1日たっぷり楽しめる都会のリゾート的なスポットです。
シティからフェリーで行く「ワトソンズベイ」
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シドニーCDB(ビジネス中心区)から東へ10kmほどに位置するWATSONS BAY(ワトソンズベイ)は、南太平洋からシドニー湾への入口にあたるSOUTH HEAD(サウス・ヘッド)の麓にあるエリア。バスでもアクセス可能ですが、私のオススメは断然フェリー!Circular Quay(サーキュラーキー)のフェリーターミナル、WHARF2から出る「F4/ワトソンズベイ行き」に乗って出発です。
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雨が降っていなければ迷わず2Fのデッキ席へ。天気がいいと少々日差しは強めだけど、海風に吹かれながらハーバー・クルーズ気分が味わえて最高に気持ちいいです。ハーバーブリッジ、オペラハウスという、シドニーの魅力を詰め込んだ眺望も広がっています。
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Sea Plane(飛行船)乗り場が見えてきたら、そこは途中駅のROSE BAY(ローズベイ)。船に乗ると陸から見えない新たな発見もあって、さらにテンションが上がります。
シーフードレストランが並ぶ小さな漁港
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約20分ほど船に揺られていると、ワトソンズベイに到着します。ワトソンズベイ自体は小さなローカルタウンですが、絶景ポイントや美しいビーチ、有名レストランもあって、シドニーでも人気の観光スポットです。この日も観光客やローカルの人々で賑わっていました。
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フェリー乗り場の桟橋を進んで行くと、右手にフィッシュ&チップス専門店の「DOYLES ON THE WHARF(ドイルズ・オン・ザ・ワーフ)」が見えて来ます。人気のフィッシュ&チップスなどが持ち帰りできるので、天気の良い日はビーチや公園でピクニックする人達が長蛇の列を作っています。
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桟橋を抜けて左手にあるのは「WATSONS BAY BOUTIQUE HOTEL(ワトソンズ・ベイ・ブティック・ホテル)」とBEACH CLUB(ビーチクラブ)、更にそのお隣がシーフードでお馴染みの老舗「DOYLES ON THE BEACH(ドイルズ・オン・ザ・ビーチ)」です。
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ビーチから灯台までの絶景トレッキング
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ワトソンズベイに訪れたら「絶対にやるべき No.1」は、間違いなくトレッキング。トレッキングと言っても岩場や山道を歩く本格的なものでなく、舗装された緩やかな道なので気楽に構えて全く問題ありません。
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フェリーの桟橋を出てワトソンズベイ・ブティックホテルを左折し、ワトソンズベイ・ビーチ沿いのMarine Parade(マリーン・パレード)を通過。北側にあるCamp Cove Beach(キャンプ・コーヴ・ビーチ) 方面に向かいます。
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キャンプコーヴ・ビーチに向かうなら、私のオススメはPacific Streetを通って住宅街を通り抜けるルート。ローカルな住宅街には春になると軒先に色鮮やかな美しい花が咲いて、それを眺めながら歩くのが楽しいです。ちょっとしたフォトジェニックなスポットにもなっていますが、民家なので近隣住民の迷惑にならないようご注意を。
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そのまま通りを進んでいくと、突端にある公園Green Point Reserveに到着します。そのすぐ右手がキャンプコーヴ・ビーチです。ここも見晴らし抜群なのでシートを敷いて日焼けをしたり、のんびり日向ぼっこしている人達もいますね。
ローカル感漂うCAMP COVE BEACH(キャンプコーヴ・ビーチ)
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Camp Cove Beach(キャンプコーヴ・ビーチ)は住宅街のすぐ脇にある、まさに隠れ家的なビーチです。ローカル感漂うこぢんまりしたビーチですが、透明度も高くて本当におすすめ。すぐ脇にある駐車場も既に満車で、この日も地元の人で賑わっていました。
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サンドイッチやコーヒー、フッレシュジュースも売っているKIOSKもあり、ライフガードも常駐しています。このビーチを横断して奥の木製の階段を上がると、いよいよ絶景トレッキングのスタートです。
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SOUTH HEAD HERITAGE TRAIL(サウスヘッド・ヘリテージ・トレイル)
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South Head Heritage Trail(サウス・ヘッド・ヘリテージ・トレイル)はシドニーハーバー国立公園の一部で、Hornby Lighthouse(ホーンビー灯台)のある半島の突端サウス・ヘッドまで、約1kmほど続く絶景遊歩道です。
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トレイル中、何箇所か大砲が置かれているのが確認できます。サウスヘッドは南太平洋からシドニー湾に入る際の入口に当たる場所なので、これらは1872年にシドニー湾への侵略から守るために建設されたものだそう。マンリーのノースヘッドもそうですが、岬の突端には軍用施設があるのも、まさに海の玄関口ならではです。
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歴史あるヌーディストビーチ LADY BAY BEACH(レディベイ・ビーチ)
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こちらの抜群の透明度を誇るLady Bay Beach(レディベイ・ビーチ)は、看板を見ると「Nudity Permitted on beach」としっかり書かれている通り、シドニーで最も歴史のあるヌーディスト・ビーチです。上から見るだけでも海底が見えるほど透明度が高く、本当に美しい。あまり人がいないからかな?
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もし人がいたらまじまじと見るのは憚られるけれど、この日は裸の方はいなかったようなので上から撮影。「ヌーディストビーチではヌードになるのがルール」と聞いたことがあるので(本当かな?)なかなか行く機会がないけれど、ヌードにならなくとも一度は泳いでみたい美しいビーチです。
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レディベイから更に進むと、以前訪れたSPIT BRIDGE TO MANLY WALK(スピットブリッジ・トゥ・マンリー・ウォーク)の灯台やMANLY(マンリー)やNORTH HEAD(ノースヘッド)、海を行き交う船や空を飛ぶ飛行船を見ながら、緑の中を散策します。
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このトレイルはアップダウンも少ないし、デッキや舗装してある箇所が多いので、難易度はかなり低め。ピクニックをしに訪れる人や、水着を着たままビーチサンダルで歩いている人達もいるくらい、カジュアルに楽しめます。
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赤白ストライプが可愛いHORNBY LIGHTHOUSE(ホーンビー灯台)
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10分ほど歩くと、ノースヘッド先端にあるHornby Lighthouse(ホーンビー・ライトハウス)に到着です。左からシドニー・シティ、ミドル・ヘッド、マンリー、ノース・ヘッド、そして果てしなく広がる南太平洋とまさに270°以上広がる大パノラマが広がっています。
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赤と白のストライプがキャンディのようにとても可愛らしいこの灯台は、1858年に建てられたNSW州で3番目に古い灯台だそう。その可愛らしいフォルムからフォトスポットとしても人気で、ウェディングフォトの撮影なども頻繁に行われています。
因みに私の友人もここで撮影していましたが、難度低めのトレイルだけど、ドレスでここまで歩いて来るのは結構大変ですよね。
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ここに立っているだけで、吹き付ける風と崖に打ち付ける波の荒々しさで、海に吸い込まれそうになります。高所が全然平気な私でも、崖っぷちに立つとちょっと足がすくみますね。手すりなどは全くないので、お子様連れの方はくれぐれも目を離さないように気を付けましょう!
シドニー有数の絶景スポット「THE GAP(ザ・ギャップ)」
ホーンビー灯台の次は、シドニー有数の絶景スポット「The Gap(ザ・ギャップ)」に向かいますが、ここで注意したいのがGoogle Mapのルートです。map上では歩道があるようになっていますが、実際はオーストラリア海軍用施設があるため通り抜けができません。
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とりあえずキャンプコーヴ・ビーチまで来た道を戻り、住宅街を抜けてGap Bluff RoadからGap Bluff Walking Track経由でアクセスしましょう。The Gapに向かう道の途中も、こんな絶景が目白押しです。
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ここが砂岩の切り立った崖が続く、シドニー有数の絶景ポイント「the Gap(ザ・ギャップ)」。展望スポットのThe Gap Lookoutからは、左側に南太平洋の荒々しい波で削られたダイナミックな崖、右側にはシドニー・ハーバー、その向こうにはシドニー・シティのビル群を一度に見渡せる、唯一無二なロケーションです。
因みにこちらはシドニーでも有名な自殺の名所でもあって、確かにここから飛び降りたら一溜りもなさそうです。毎年けが人や死亡者が出ているため、相談窓口や、思い止まらせるようなメッセージ看板も設置されています。
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ザ・ギャップから階段を降りれば、スタート地点のワトソンズベイのフェリー乗り場があるRobertson Park(ロバートソン・パーク)に到着します。ちょうどシティ方面に夕陽が沈むここから眺めも最高ですよ。
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締めはシーフードとワイン
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ワトソンズベイと言えば、観光ガイドの常連でいつも名前が挙がる老舗シーフードレストラン「Doyles」があまりにも有名だけれど、私のオススメはこちらのWatsons Bay Boutique Hotelの中にあるBeach Clubです。
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ビーチサイドらしいカジュアルな雰囲気のビーチクラブで、美味しいお酒とご飯が楽しめます。オープンエアの店内からの眺めは素晴らしく、ブルーとホワイトのパラソルとライムグリーンのインテリアがとても爽やかです。
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軽めのトレッキングで喉が渇いていたので、シーフードと冷えたワインで乾杯です!リラックスした雰囲気の中での美味しい食事とお酒で、素晴らしい一日を終えることができました。
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1 Military Rd, Watsons Bay NSW 2030
シティへの帰路はバスが便利
シティに戻る際はフェリーで帰ることもできますが、あまり本数もなく夜まで動いていないので、バスの方がスムーズです。ワトソンズベイは「324」と「325」というシティ行きのバスの始発駅なので、ゆっくり座ってシティに帰ることができます。
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シティからもこんなにアクセスしやすいのに、長閑でのんびりした雰囲気があって、しかも海の街・シドニーっぽさを存分に楽しめるワトソンズベイ。トレッキングと言っても歩きやすい短いコースなので、半日のショートトリップにオススメのエリアです。