シドニーの歴史地区、ロックスの高台に建つ「シドニー天文台(Sydney Observatory)」は、オーストラリア最古の天文台です。歴史遺産にも指定される建物やプラネタリウムもある博物館で、素晴らしい眺望も楽しめます。
オーストラリア最古の「シドニー天文台」
シドニー天文台(SYDNEY OBSERVATORY)はThe Rocks(ロックス)の高台にある、オーストラリア最古の天文台です。1858年に建てられたイタリアン・ルネッサンス様式の石積みの建物は、NSW州遺産にも指定されています。
設立当初は実際に天文台として使用されていたものの、建物の規模と都市の光害(明るすぎて観測所として機能しない)などの問題から天文台としての作業が困難になり、今は天文博物館として運営されています。
周りに高層ビルのあるシティのど真ん中にあるので、確かに天体観測は難しそうです。
歴史地区ロックスの高台に建つ
天文台が建てられる以前、この場所がシドニー湾を見渡す最高の立地であることから、オーストラリア開拓当時の1797年には風車が設置されていたり、それ以降は外部侵入を防ぐための要塞が建てられたりしたそう。
因みに天文台のすぐ脇には、シドニーで一番美しい夕日が拝める公園「オブザーバトリー・ヒル・パーク(OBSERVATORY HILL PARK)」があります。
天文台創業当時の、この周辺の写真も展示されていました。実際に窓から見る眺める風景と、あまり変わっていなくてびっくり。ロックスが歴史地区なのが伺えます。
ちなみにオーストラリア最古のパブ「ロードネルソン・ブルワリー(LORD NELSON BREWERY)」も見えますね。(現在のロード・ネルソンは、昔の外観にリノベーションしたものです)
レトロな館内と歴史ある望遠鏡
館内は入場無料で、昔ながらの古き良き博物館という印象です。この日もたくさんの子供達がツアーに参加していました。
中央に飾られているのは、1860年ヴィンテージの7.25インチ屈折望遠鏡だそう。あまり大きくはないけれど、機能とデザインが両立している昔の精密機械は美しいです。
ORREYと呼ばれる「太陽系儀」や「三球儀」などもあり、スイッチを押すと太陽と地球と月がカラクリ人形のようにぐるぐる回ります。
望遠鏡などの小物が、いちいち真鍮製なのもまた素敵。インテリアに欲しくなりそうなデザインです。
ナイトツアーのプラネタリウム
入場は無料ですが、有料のデイタイムツアーやナイトツアーも開催しているそう。因みにツアーに参加すると、こちらの展望台の屋根が開いて望遠鏡で天体観測をしたり、プラネタリウムを見ることもできるみたいです。
「天文台」と言うには規模も小さく施設も古めですが、入場料は無料だし、ロックスからのアクセスも抜群です。お隣のハーバーブリッジを見渡す公園「オブザーバトリー・ヒル・パーク」に立ち寄りがてら、訪れてみてはいかがでしょうか。
1003 Upper Fort St, Millers Point NSW 2000
TEL:(02) 9217 0111
OPENING HOURS:
MON – SUN:10:00am – 5:00pm
DAY TOUR:大人 $10.00 / 子供 $8.00
NIGHT TOUR:大人 $27.00 / 子供 $20.00