建築好きの私がメルボルンで絶対に訪れたかった「ビクトリア州立図書館(State Library of Victoria)」。世界で最も美しい図書館の一つとされるその圧倒的な美しさは、建築ファンはもちろん、そうでない人も心を奪われる必見スポットです。
ビクトリア州立図書館(State Library of Victoria)の見どころ
ビクトリア州立図書館(State Library of Victoria)は、メルボルンCBDの中心部に位置する公共図書館です。旅行雑誌だけでなく、建築雑誌やSNSなどでも度々紹介される人気スポットなので、メルボルンに訪れたら必ず訪れておきたい場所の1つでした。
場所は、特徴的なショットタワーとガラスのドームでお馴染みのショッピングセンター「メルボルン・セントラル(Melbourne Central)」から、Swanston Streetを挟んで向かい側に位置しています。
メルボルン・セントラルの設計は日本人建築家の黒川紀章氏によるもの。さらにお隣の「エンポリウム・メルボルン(Emporium Melbourne)」は日本人インテリアデザイナーの片山正通氏が手掛けているので、この通りには日本人デザイナー達の作品が並んでいるということになります。
ビクトリア州立図書館は1854年に開館した、オーストラリアで最初の公共無料図書館です。(オーストラリア最古の図書館は、シドニーにあるニュー・サウス・ウェールズ州立図書館(State Library of NSW)なんだそう。)
この図書館の中で特に有名なのが、「ラ・トローブ・リーディングルーム(La Trobe Reading Room)」と呼ばれる読書室。オクタゴナル(八角形)のデザインとドーム型の天井が美しいデザインは、世界中で高い評価を受けています。
今回の私のお目当ては、もちろんこのリーディングルーム。エレベーターの扉が開くと、真正面にリーディングルームの白い壁が姿を現しました。
荘厳で美しいラ・トローブ・リーディングルーム
高さ34mの大空間はまるで神殿のようで、想像以上のダイナミックさに圧倒されます。天井のガラスドームから差し込むやわらかな光、整然と並ぶ八角形の白い壁、そして美しく放射状に広がるデスク。すべてが完璧なバランスで調和していますね。
白い壁に施された装飾は繊細で美しく、規則的に並ぶ照明もいいアクセントに。吹き抜けの本棚にずらりと並ぶ本は、グラーデーションのように美しく色分けされていて、その配置にさえも細やかなこだわりが感じられますね。
200万冊以上の膨大な蔵書をはじめ、ビクトリア州に関する歴史的な写真や地図などを展示したギャラリーもあります。映画にもなったメルボルン出身の伝説的人物ネッド・ケリーの、お馴染みの丸い甲冑やデスマスクも展示されていました。
世界で最も美しい、フォトジェニックな図書館
公共図書館なので一般客や旅行者でも入場可能ですが、読書室は「クワイエットゾーン」なので会話や騒ぐことはもちろんNG。ただ、シーンと静まり返った雰囲気に圧倒されるので、ここで騒ぐにはかなりの勇気が必要です。
近くには大学もあるので、PCで作業をする人やテキスト片手に勉強をしている人がたくさんいました。よく見ると、黙々とチェスを楽しんでいる人達もいますね。
ラ・トローブ・リーディングルームの雰囲気に魅了されっぱなしで、気が付けば1時間以上が過ぎていました。建築好きはもちろん、建築に興味がない人でも必ず心を奪われる、メルボルンで必見の美し過ぎる図書館です。
私が訪れた時は正面玄関が工事中だったので、残念ながら外観の写真を撮影することはできませんでした。最近シドニーを抜いて、オーストラリア最大の都市になったメルボルン。近代的な建物が続々と建築され、大きく変化する街並みの中で、昔と変わらない姿を残し続けるビクトリア州立図書館の存在は大きいです。
328 Swanston St, Melbourne VIC 3000
TEL:03-8664-7000
OPENING HOURS:
MON – THU:10:00am – 9:00pm
FRI – SUN:10:00am – 6:00pm