「シドニーでマラソン」と言えば高橋尚子さんが金メダルを獲得したシドニー・オリンピックや、日本からツアーも組まれる「シドニー・マラソン」をイメージしがちですが、毎年8月に行われる世界最大級のFUN RUN「CITY2SURF(シティ・トゥ・サーフ)」は距離も14kmと短く、シドニー有数の絶景が楽しめる人気ランニングイベントです。
世界最大級のファンラン「CITY2SURF(シティ・トゥ・サーフ)」
1971年から始まった世界最大規模のFUN RUN「CITY 2 SURF(シティ・トゥ・サーフ)」。シティの中心にあるHYDE PARKからBONDI BEACHまで14kmのコースを走るマラソン大会。毎年8月に行われていますが、まさにシティからサーフ(海)までシドニーの美しい風景を満喫できる大人気イベントで、8万人以上のランナー達が参加しています。
自宅から近く、コースがいつも通っている道なので前々から気にはなっていました。毎年参加している友人にも勧められたり、5月中にエントリーするとEARLY BIRDという割引($87.00が$67.00に)が効くということだったので、「退路を断つ」ということで遂に今年初エントリーです。
日本に住んでいた頃はほとんど走ったことがなく、むしろランニングなんてちょっとダルいと思っていましたが、シドニーに来てから夫に付き合って週末にちょこちょこ走るように。シドニーで走っていると公園やビーチに簡単に行くことができるので気持ちいいし、何より行き先々のカフェでブランチできるというご褒美が待っていると思うと自然とテンションが上がります。
ハイドパークからマラソンがスタート!
本気で走るアスリート達や市民ランナーから、仮装している人、ベビーカーや車椅子を押す人、のんびり歩いて参加したい人まで、タイムや本気度に合わせて色別にグループ分けされています。
私は初参加なので走ったり、歩いたり、写真を撮ったりどんな雰囲気か楽しみたかったので、のんびりコースのオレンジを選択しました。まずは7:50amの車椅子のアスリートの人達に始まり、遅れること1時間40分後の9:30amに私達オレンジグループがスタートします。
同じハイドパークでもグループによってスタート位置が微妙に異なり、私達オレンジグループはMARTIN PLACE脇のMACQUARIE STREETからのスタートでした。
9:30amきっかりにスタートしましたが、やはり最初は人が多すぎて全く走れません。とりあえずST MARY’S 大聖堂やAUSTRALIAN MUSEUMの前を通り進んで行きます。前日が24℃とかなり暖かかったのに、この日は朝の時点で12℃と少し寒くて動いていないと冷える感じでした。
所々にDJがいてガンガン音楽をかけているので、踊って体を揺らしながらズンズン歩いていきました。
HYDE PARKからKINGS CROSSのコカ・コーラの看板までのWILLIAM STREETが人で埋まっているのは圧巻で、いつも通っている道なのに全く違った景色に見えます。歩道が無いため普段は人が通ることができないKINGS CROSSのトンネルを初めて歩いて通りました!
トンネルを出ると左手にシティレールT4の線路が見えて来ます。オレンジグループは本気で走る人はあまりいませんが、走りたい人は歩道に逸れたり人の波を縫うように抜けてどんどん走っていきます。私達もトンネルを抜けたRUSHCUTTERS BAYから、取り敢えずROSE BAYの「心臓破りの丘(HEARTBREAK HILL)」まで約5kmの距離を走ることにしました。
車道を走り抜ける開放感
人の間を抜けて走るのは少々疲れますが、平らな車道を走っているのでいつもより楽に感じました。歩道のアップダウンや信号がないので、EDGECLIFFの登り坂もDOUBLE BAYの急な下り坂もそんなに気になりませんでした。
コースの途中には要所要所でミュージシャン達のパフォーマンスがランナーを盛り上げます。疲れて来た時に音楽が流れてくると結構テンションが上がるものですね。それに合わせて皆、手を叩いたり歌ったり踊ったりしています。
こちらは私の1つ目のお気に入りスポット、ROSE BAY。進行方向左側に広がるヨット・ハーバーがとてもキレイなエリアです。ずっとフラット道が続く開けたエリアなので、キラキラ光る水面を見ながら走っていると癒されます。
この通り沿いにはヨットハーバーを見渡せるカフェ「TIDE CAFE」もあります。
一番の難所「HEARTBREAK HILL(心臓破りの丘)」
CITY2SURFでも一番の難所とされているのがROSE BAYにあるHEARTBREAK HILL(心臓破りの丘)です。約1.5kmほど長く続く長い坂道で、ここは週末のランニングでも「ウォーキング・エリア」と決めていた程で最後まで走り抜けたことがありません。
今日は行けそうな気がしたので途中まで走りましたが、まだ先があるので大人しくのんびり歩くことにしました。ただ辛い登り坂を上がった甲斐あって、左手にはシドニー・ハーバーを見渡せる絶景が広がっています。
見慣れているはずの景色ですが、何度見ても本当にキレイです。心が折れそうになるほど坂道は辛いですが、この絶景があるから頑張れる気がします。
因みにこの辺りのVAUCLUSE地区はシドニーでも有数の豪邸エリア。高台に建っているので見晴らしは最高ですし、プール付きのラグジュアリーなレジデンスが並んでいます。豪邸を眺めながら通り過ぎるのも楽しいです。バルコニーに出て手を振っている住人の人達もいたりします。
オーストラリアで一番古い灯台MACQUARIE LIGHTHOUSEがあるCHRISTISON PARKの交差点で折り返して、いよいよBONDI BEACHに向かいます。ここを折り返さず真っ直ぐ行くと、「DOYLES」のあるWATOSONS BAYです。
HEARTBREAK HILLは過ぎたものの、油断していると地味に緩やかな登り坂が所々にあります。そしてこの登り坂の頂上がハーバーブリッジやシティのスカイラインが見渡せる絶景ポイント、DUDLEY PAGE RESERVEです。
ちょうどここが10km地点でした。いつもはここでシティを見ながらストレッチしたりメディテーションしたりして小休憩しますが、今日はここで給水して先を急ぎます。残りあと4kmです!
いよいよゴールのボンダイ・ビーチへ!
DUDLEY PAGEを過ぎると後は平らな道と下り坂の連続なので、景色を楽しみながら海に向かって走るのみです。そうこうしているうちにTHE DEPOT BONDIがあるNORTH BONDI。
ゴールが見えているのでもうマラソンは終わったようなもの。皆、記念撮影に興じています。
ただ噂は聞いてはいましたが、ここからゴールまでがものすごく長く感じました。ずっとゴールは見えているのにコースはどんどん違う方向に離れて行くので、なかなかゴールに辿り着けません。
BONDI BEACHのメインストリート、CAMPBELL PARADE沿いをぐるっと回されて折り返し地点を通り過ぎ、やっとゴールに到着しました!
途中で歩いたり、写真を撮ったり、トイレに20分近く並んだりしたので決してタイムは早くありませんが、達成感でいっぱいです。ゴールの先にあるカウンターでメダルをもらって終了です。
終わった後にビーチに行けるのもCITY2SURFならでは。さすがに寒くて泳いだりはしませんが(でも泳いでいる人達はいます)、海風に吹かれながらストレッチしたり写真を撮ったり暫くのんびりしました。
ハーバーブリッジやオペラハウス周辺を走るシドニー・マラソンもシドニーっぽさを感じられますが、都会のど真ん中からビーチまで走り抜けるCITY2SURFは都市と自然が共存しテイルシドニーらしさを存分に味わえます。
8月現在真冬のシドニーですが、日差しが強いので風は冷たくてもあまり日本のような寒さは感じません。歩いているだけでも楽しいコースなので、この時期にシドニーに訪れた際はカジュアルなマラソン大会、CITY2SURFは絶対オススメです!
終わった後のお楽しみ♪
マラソンが終わった後は冷たいビールと行きたいところですが、「運動後の1番吸収率が良い時にアルコールは止めておこう!」とにわかにウェルネス思考になり、取り敢えずスムージーで乾杯。ただ参加者の人達は皆、キンキンに冷えたビールや白ワインを飲んでいました。
この日、CITY2SURF参加者の人達はゼッケンやメダルを見せると公共交通機関がタダになります。取り敢えずBONDI JUNCTIONまで移動して、かなりお腹が空いていたので「BURGER PROJECT」でパン抜きのクラシック・バーガーを食べてしまいました。やっぱり運動の後は肉肉しいパンチのあるご飯が食べたくなりますね。
コメント一覧 (2件)
Mayumi様
マラソンお疲れ様でした!
楽しそうです!!
だいたいの20代をシドニーで過ごしましたが、そのときは全然健康志向でもなく運動も大嫌いでした。今考えるともっと楽しめばよかった!もったえない!!と思ってます。
今は体のこと色々気を使ってまして、ヴィーガンフードやジョギングの様子などとっても興味深くみさせております。また大好きなシドニーの風景もみれますから、これはもうテンションあがります!!
今日はなんかジムでランニング頑張れそうです(笑)
ありがとうございます!
マラソンで走ったと言うか、歩いたと言うか・・・でも景色が最高なのでとても楽しめました。
私も日本にいる時はマラソン大会に出るなんて全く考えたこともなかったので、
自分でもすごい意識の変化だなと思います。
最近は次のハーバーブリッジのファンランに出ちゃおうかななんて考えたりして。
これからもiPhone片手にランニングで行った風景もアップできたらと思います。
また見に来てくださいね。
Mayumi