長い海岸線を持つシドニーの海沿いには、眺めのいいカフェがあちこちにあります。今回はシティ郊外にあるヨットハーバー「Rushcutters Bay(ラッシュカッターズ・ベイ)」の、元海軍のボートハウスにある小さなカフェ「Navy Bear(ネイビー・ベア)」をご紹介します。
マリーナのあるラッシュカッターズ・ベイ・パーク
Rushcutters Bay(ラッシュカッターズ・ベイ)があるのは、シドニーCBDの東3km。ジグザグと入り組んだシドニー湾海岸線の入江にあり、オーストラリア海軍基地のあるGarden IslandとDarling Pointのちょうど間に位置します。
ロイヤル・ボタニックガーデンには及びませんが、シティ東近辺では割と大きめな公園なので、休日になるとピクニックやらパーティやら、犬のお散歩やワークアウトなどなど、たくさんの地元住民で賑わう憩いの場です。
因みにあまりにも多くの人で賑わい過ぎたせいで、シドニー最初のロックダウンがあった際には割と厳重に取り締まりが行われました。
ラッシュカッターズ・ベイにはRsucutters Bay Park(ラッシュカッターズ・ベイ・パーク)と、岬の突端の海岸線に沿ってYarranabbe Park(ヤラナベ・パーク)があります。ヤラナベ・パークからのシドニーハーバーの眺めも最高です。オペラハウスこそ見えませんが、年末年始の人気花火観覧スポットでもあります。
元海軍のボートハウスにあるカフェ「ネイビー・ベア」
今回ご紹介するカフェ「Navy Bear(ネイビー・ベア)」は、そんなラッシュカッターズ・ベイにあります。ここはマリーナなど海沿いにカフェを展開する「Birds & Bear Group」が運営するカフェで、以前ご紹介したキリビリにあるFlying Bear(フライング・ベア)も系列店です。
この辺り一帯はオーストラリア海軍の敷地で、カフェがあるのは1966年設立の海軍セイリング協会の艇庫だったそう。退役軍人とセーリングクラブのメンバーのみに開放されていた場所が、2020年カフェとして一般客向けにオープンしました。普段は素通りしていた古びた小屋に、あの熊(Bear)の看板が立った時は結構テンションが上がりました。
古い本箱や旗、トタンの波板など当時を彷彿とさせるシャビーな要素も残しつつ、燻んだグリーンとホワイトで統一されたカラーパレットが同居しているのが絶妙です。色々手を加えながらもやりすぎない、という適度なリラックス感があります。
ヨットを降ろすスロープ側には大きな開口部があり、そこから海に停泊するヨットやハーバーブリッジが見えます。波音に混じってヨットがギィギィと擦れる音が常に聞こえるのも、いかにもボートハウスと言う感じです。
コーヒーのテイクアウェイカップは、Bearグループお馴染みのこの赤い熊のもの。店内飲食の場合はマグで提供されますが、このカップ欲しさについてテイクアウェイにしてしまいたいほどの可愛さです。
レジ脇のガラスケースには、クロワッサンを始めペイストリーやケーキ、クッキーなどがズラリ。カウンター奥にはキッチンもあり、ガッツリと定番のブレッキー&ブランチメニューも食べられますよ。
ハーバーブリッジを眺めながらコーヒー
このお店に来たらやっぱり外のテラス席に座りたいので、天気の良い日の訪問がオススメ。海軍の倉庫やら船やらクレーンやらで若干遮られますが、雄大なハーバーブリッジをはじめ最高の眺望と開放感が待っています。
ここでキャッチアップしたり、家族でご飯を食べたりしているローカルの人が多い印象です。ドッグフレンドリーなのでワンちゃんもたくさんいます。マリーナに停泊するヨットや、その間をスイスイと進むSUPやカヌーなどを眺めながら、のんびりと飲むコーヒーは最高です。
私がここを訪れるのは朝か、午後の閉店間際の時間帯。コーヒーだけテイクアウェイして飲みながらお散歩することもあるし、時間のある時は席に座ってコーヒーとクロワッサンをゆっくり楽しんだりします。
方角的にはシティ方面に沈む夕陽が見られるベストスポットなので、本当はここで夕陽が見れれば最高なんだけど‥‥カフェなので閉店は4:00pmと早めなのがちょっと残念です。
何か特別なことをしている訳ではないし、特別コーヒーが美味しいわけではないけれど(失礼;)、この適度に力の抜けた何てことない空間が本当に癒されます。お散歩ついでにフラリと入りやすい、リラックスできるおすすめのカフェです。
1C New Beach Rd, Darling Point NSW 2027
OPENING HOURS:MON – SUN 7:00am – 4:00pm