「伝統的なポルトガル料理が食べてみたい」と思ったら、「A Merendinha do Arco Bandeira」がおすすめ。ロシオ広場の近くという抜群のアクセスの良さ、アットホームな雰囲気と手頃な価格、ローカルにも愛される本場の家庭の味が楽しめる隠れ家レストランです。
ポルトガル料理店「ア・メレンディーニャ・ド・アルコ・バンデイラ」

リスボンのロシオ広場に面するバンデイラのアーチ(Arco do Bandeira)の、すぐ裏に位置するポルトガル料理専門店「ア・メレンディーニャ・ド・アルコ・バンデイラ(A Merendinha do Arco Bandeira)」。昔ながらの伝統的なポルトガル料理が食べてみたいなと思ったら、訪れておきたいお店の一つです。
地元民にも愛されるローカルな雰囲気

以前訪れたカジュアルなポルトガル料理レストラン「Sal Grosso(サル・グロッソ)」と比べても、さらに一層ローカル感が漂う佇まい。地元の人たちに愛されているようで、通りすがりの人が次々と店の人に声をかけていきます。


「メレンディーニャ」とはポルトガル語で「スナック」という意味。この店はお酒と軽食が気軽に楽しめる、居酒屋のような位置付けなんだそうです。

地元に密着したローカルな雰囲気を保ちつつも、観光地のど真ん中にあるので、もちろん旅行者でも気軽に利用できます。店内は清潔だし、スタッフもフレンドリーで、英語メニューもあります。私が訪れた時も、お客さんの半分くらいは観光客でしたね。
アットホームな雰囲気の小さな店内

30席ほどしかない小さな店内は、ローカル感漂うアットホームな雰囲気。客席奥の中二階にある厨房から、どんどん料理が運ばれてきます。ギンガムチェックのテーブルクロスに、ステンレスのカトラリーと食器という組み合わせは、まさに典型的なポルトガル食堂です。

シーフードリゾット店のUmaよりも小さめだけれど、席と席との間隔に余裕があるので、あまり窮屈さは感じません。さらに私が訪れた時は空いていたせいか、2人で4人分の席を使わせてもらいました。

営業時間は平日の昼12:00からディナー前の19:30という何とも微妙な時間帯で、ポルトガルの飲食店にしては珍しいですね。ポルトガル人のディナーは比較的遅めなので、夕食というよりは軽食の場としての利用されているんでしょう。

私が訪れたのは、ディナーにしては早い18:00少し前。おかげで空席も多く、好きな席が選べました。その後、徐々にお客さんが現れ、18:30になると店外で待つ人の列もできていました。夜にここを訪れるなら18:00前後がベストです。
おすすめの伝統家庭料理メニュー
メニューは英語を含め6ヶ国語に対応しいて、QRコードで写真付きのメニューも確認できました。ポルトガルの伝統的な家庭料理を、ということで、メニューを見ながら気になったものを注文してみました。

まずはハウスワインの白を注文。後で別のワインに変更しようと思い、ハーフボトル(カラフェ)でオーダーしました。ちなみにグラスでの提供はないものの、これで€3.90という価格はかなりリーズナブル。

前菜には、ポルトガルの伝統的なスープ「カルド・ヴェルデ(Caldo Verde)」をオーダー。キャベツとソーセージ、ケールの入った家庭料理の定番です。この店のカルド・ヴェルデは、程よい塩味と、スモークしたソーセージの香りが空腹を刺激します。意外にワインとの相性もいいですね。

メインに選んだのは「Carapauzinhos(カラパウジーニョス)」という小アジのフライと、「Amêijoa à Bulhão Pato(アメイジョアシュ・ア・ブリャオ・パト)」というアサリのオリーブオイル蒸し。両方ともライス付きで、テーブルが皿で埋まるというボリューム感です。あれ?私たちこれ全部食べられるの?とちょっと不安になりました。

サクサクとした食感が心地いい小アジのフライは、そのまま手で掴んで口に放り込んでいきます。日本の竜田揚げにも似ているけれど、それよりも薄い衣で軽い食べ心地。サクッと揚がっているので罪悪感はゼロですが、一応揚げ物なので、下に敷かれた生野菜がさりげなくいい箸休めになりました。

付け合わせの赤インゲン豆のリゾット「arroz de feijão(アホーシュ・デ・フェジャオ)」は、やさしいトマト風味の素朴な味わい。見た目はイマイチだし(失礼)少し冷めていたけれど、美味しくてぺろっと完食です。

もう一つのメイン「Amêijoas à Bulhão Pato (アメイジョアシュ ア ブリャオ パト)」は、たっぷりと皿に盛られたガーリックの香り漂うアサリが食欲をそそります。プリプリのアサリはもちろん、ガーリックとオリーブオイルと、レモンとコリアンダーのソースが絶品です。
あまりにもソースが美味しすぎて、付け合わせのライスにかけて永遠に食べられそう。余裕があったらパンを追加オーダーしてソースを楽しむのも良さそうですね。これも白ワインに合う完璧なセレクションでした。
リスボンでポルトガル家庭料理
観光客で賑わうバイシャ地区の中心部に位置し、ロシオ広場の目と鼻の先にありながら、地元の食堂のような素朴なローカル感が漂っているのが魅力のこのお店。

もちろん観光客の利用も多いものの、気軽に本場の地元の味が楽しめるのがいいですね。価格もリーズナブルで料理も絶品。お腹パンパンになるのは間違いないので、ぜひお腹を空かせて訪れましょう!
A Merendinha do Arco Bandeira(ア・メレンディーニャ・ド・アルコ・バンデイラ)
R. dos Sapateiros 230, 1100-581 Lisboa
OPENING HOURS : MON - FRI 12:00 - 19:30