シドニーから、車で北へ2時間。NSW州第2の都市「ニューカッスル」の近郊に位置する、ポートスティーブンスへ。ここにあるストックトンビーチ(Stockton Beach)は南半球最大の砂丘で、サンドボーディングや四輪バイクも楽しめる、オーストラリアならではの圧倒的な自然を感じる場所でした。
NSW州第2の都市:ニューカッスル(Newcastle)
天気がいい週末、久しぶりに遠出しようということになり、急遽決めた目的地はNSW(ニューサウスウェールズ)州第2の都市「ニューカッスル(Newcastle)」。
ニューカッスルは、シドニーから北へ160kmに位置するNSW州第2の都市。オーストラリアで2番目に古い都市で(諸説あり)、美しいビーチや大学もあり、ワイナリーで有名なハンターヴァレーへの玄関口としても知られています。レストランやカフェも充実していますが、シドニーと比べるとこぢんまりとした落ち着いた印象です。
到着後すぐにお目当のカフェに向かったものの、すでにラストオーダーは終了してしまったとのこと。相変わらずオーストラリアのカフェは閉店が早いですね。近場のカフェで空腹を満たし、街が一望できる丘の上へ散策に出かけました。
急な坂沿いにテラスハウスが並ぶ様子は、何だかサンフランシスコのよう。丘の上から街を眺めると、北に長い砂浜らしきものが見えました。地図で確認すると大きなビーチのようなので、早速そこへ向かってみることに。
南半球最大級の砂丘「ストックトン砂丘」
その大きな砂浜は「ストックトン砂丘(Stockton Sand Dune)」と言って、なんでも南半球最大の砂丘だとか。ニューカッスル市街地からは車で約30分の距離にあります。
ニューカッスルは元々炭田が豊富にあり、炭鉱業と石炭の輸出で栄えた街。砂丘への道中、フル稼働する石炭輸出用の工場地帯と、停泊する多くのタンカーがもたくさん見えました。
ストックトン砂丘があるのは、ウォリマイ / ウォリミ保護区(Worimi Conservation Lands)の一角。先住民アボリジナルの神聖な土地の一部で、文化遺跡が砂丘のあちこちに点在しているそう。
かなり大きなビーチにもかかわらず大きな看板もなく、ただただGoogle Mapsだけを頼りに向かいます。そろそろ日も暮れそうだったので適当な道端に停め、砂利道をひたすら海方向へ歩くことにしました。
但し、後述しますがもっと楽な方法があるので、この方法はあまりお勧めしません。
日々形を変える美しい砂浜
砂利道を歩くこと20分。突然視界が開け、見渡す限りの砂浜が目の前に広がりました。その広大さはただただ圧巻で、歩いても歩いても海が見えて来ません。それもそのはず、この壮大な砂浜は南北に32kmも続き、幅は1kmに及ぶそう。
徐々に日も暮れ始めているので、砂浜にはほぼ人気はありませんでした。目に入るのは幾重にも重なる砂の丘陵のみ。風の音は聞こえるけれど、波音は聞こえない。まるで惑星「Dune/デューン」のような、映画のような世界が広がります。
砂紋が描く模様や、夕日に照らされる様子に癒され、気がついたらかなりの時間をここで過ごしていました。この砂丘は海風によって絶えず形を変える移動砂丘。今目の前にある景色は今日この日だけのものだと考えると、何だかロマンチックですよね。
人気観光地「ポートスティーブンス」
足元をよく見ると車の轍がたくさん残っていて、それを見た夫が「昔ツアーで来たポートスティーブンスかもしれない」と言い出しました。
ポートスティーブンス(Port Stephens)と言えば、ドルフィンウォッチングやサンドボーディング、4WDや4輪バイクのツアーで有名な観光スポット。偶然見つけた穴場かと思ったけれど、実は超有名な観光地だったようです。
今回は正確なアクセス方法がわからず、適当な場所に車を停めて長いトレイルを延々と歩きましたが、実はアンナベイ(Anna Bay)側からアクセスすれば砂丘ギリギリまで車で行くことができるみたい。
シドニーから訪れるなら、送迎付きのアクティビティツアーを利用するのも便利ですね。
ボンダイビーチのように波が高くて賑やかなビーチもいいけれど、砂浜の広がる冬の静かな海もまた違った魅力があります。そんな静寂な誰もいない海をバックに、いい大人なのに子供のようにはしゃいでいますが。
今回は夕暮れ時だったけれど、明るい時間帯から訪れて、美しい砂浜でのんびりピクニックするのも良さそう。ただ砂浜周辺には街灯が全くないので、暗くなる前に帰りましょうね。