オーストラリア固有種のコアラやカンガルーなど、様々な動物達と触れ合えるシドニーの観光スポット「TARONGA ZOO(タロンガ動物園)」は、シティからもアクセス抜群で、シドニー湾やハーバーブリッジ、オペラハウスが見渡せる絶景の人気の動物園です。
シドニー・ハーバーを見下ろすTARONGA ZOO(タロンガ動物園)
オーストラリア先住民「アボリジナル」の言葉で「TARONGA(水の眺め)」という意味を持つTARONGA ZOO(タロンガ動物園)は、1916年に開園した歴史ある動物園。その名の通り壮大なシドニー湾を見下ろす絶好のロケーションにあり、シティからも近くアクセス抜群の人気の観光スポットです。
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今までなかなかチャンスが無く訪れたことはありませんでしたが、日本から遊びに来ていた母のリクエストで今回初訪問することになりました。動物園に行くのは子供の時以来かもしれません。
フェリーで行けるタロンガ動物園
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タロンガ動物園に行くには、バスとフェリーの2つの方法がありますが、個人で気には断然フェリーがオススメです。CIRCULAR QUAYのWHARF 4から30分毎に出発する「TARONGA ZOO」行きに乗れば、15分程度で到着します。
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便数が多い「M30」バスに乗れば、タウンホール(TOWN HALL)やウィンヤード(WYNYARD)駅から1本で行けますが、時間は30分程かかってしまいます。ハーバー・ブリッジやオペラハウスなど美しい景色が楽しめるので、やっぱりフェリーがおすすめ。
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フェリーに乗っていると見えて来る、こんもりと緑茂った小高い丘一帯がタロンガ動物園です。28haある敷地内には、350種類4,000頭以上の動物が生息しています。
タロンガ動物園の入園チケットとゴンドラ
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タロンガ動物園の入園は園内のチケットカウンターでも購入可能ですが、予めネット購入するのがお得です。公式ホームページでも10%安く購入できますが、円安の影響もあり意外に旅行サイトの方が安いことも。
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さらに入園チケットとフェリー乗車券がセットになったものなども販売しているので、英語が苦手に方にもおすすめです。
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フェリーを降りたら、動物園エントランスがある丘の頂上までゴンドラ「SKY SAFARI」で登ります。予めチケットを購入しておいたので、バウチャーを見せてそのまま乗車できました。頂上へはバスでも行けるけれど、シドニー湾の絶景や動物達が見渡せるゴンドラの方が断然気持ちいい!
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頂上にはチケットセンターやカフェテリア、お土産屋さんなどがありますが、デザインが洗練されていてちょっとビックリです。園内の建物もおしゃれなデザインのものが多いので、見ているだけで楽しめます。今回は既にチケットもあるので、ここはスルーしてエントランスへ向かいました。
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エントランスでは予め購入したチケット(プリントしていなくてもスマホの画面でOK)をスキャンしてもらい、腕にクラブを思い出させるスタンプを押してもらってから入場です。
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広大で高低差がある園内は「ZOOGEOGRAPHIC(生物地理学)」的に大きく8つのエリアで分かれているので、予め地図を見ながら予定を立てて行動するのがオススメです。私達は時間に縛られるショーは取り敢えず無視して、高い山側から低い海側へ、見たい動物を選んで下りながら巡るルートにしました。
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「動物達の行動をできる限り制限せず、本来持っている自然な姿を観察する」
という動物園のコンセプト通り、ショー的な要素よりは「観察」や「触れ合い」を大切にしている印象です。有料のENCOUNTER系のアトラクションはそこそこお値段が高めですが、無料のアトラクションだけでも十分に楽しめます。
タロンガ動物園を巡るルート
【1】KOALA(コアラ)
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「オーストラリアでコアラが見たい」という母のリクエストの元、とりあえず向かったのがエントランス近くにあるコアラ舎。園内にはコアラの飼育エリアが2つあり、1つはここ。もう1つのオーストラリア固有種を集めた「WILD AUSTRALIA」内の「KOALA ENCOUNTER」では、コアラと一緒に記念撮影が(有料)ができます。
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現在、山火事の影響でたくさんのコアラが被害に遭っていますが、実はコアラは元々絶滅が危ぶまれている動物です。
オーストラリアでは州毎にコアラ保護の条例が制定されていて、ここNSW州ではコアラの抱っこは禁止されています。抱っこはできませんが、ユーカリの木の上で絶妙なバランスでお昼寝しているコアラはただただ可愛くて、見ているだけでもかなり癒されました。
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【2】WILD ROPES(ワイルド・ロープス)
コアラを見終わった後は、オーストラリア固有種がいる「WILD AUSTRALIA」へ。緑が生い茂る散策路では動物の鳴き声や鳥のさえずりが聞こえるので、まるで森やジャングルを歩いているような気分です。
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散策路の真上では木々の間に張られたロープや吊り橋の上を渡る「WILD ROPES(ワイルド・ロープス)」というアトラクションが開催中。アトラクション自体も楽しそうだし、上から動物を見下ろしたり景色を見渡すのも面白そうです。
【3】KANGAROO(カンガルー)/ WALLABY(ワラビー)
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オーストラリア固有種がいる「WILD AUSTRALIA」は、大きなエリアの中でカンガルーやワラビー、エミューが放し飼いにされていて、私達と動物の間には柵などは一切ありません。
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すぐ目の前の手で触れられそうな距離で、ご飯を食べたりお昼寝しているありのままの姿が観察できます。オーストラリアではちょっと田舎に行くとかなりの確率でカンガルーに出会えますが、こんな格好で昼寝しているカンガルーを見るのは初めてかも。
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今までサイズ以外ではっきりとした違いがわからなかったカンガルーとワラビーは、どうやら頭と鼻の形で判断するそう。「コーン型の頭」で「先の尖った鼻」がワラビー、「四角い頭」で「四角い鼻」がカンガルーだとか。左がワラビーで右がカンガルーですよね?
【4】EMU(エミュー)
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ダチョウに次いで世界で2番目に背の高いと言われている飛べない鳥「エミュー」も、オーストラリア固有種の1つ。オーストラリアでは紋章のデザインなどに使われるほどアイコニックな存在ですが、背が高く顔も険しいし、柵もないしで、突進されたら負けるな‥‥とちょっとドキドキしました。
【5】動物園内の高級ホテル「ワイルドライフ・リトリート(WILDLIFE RETREAT)」
「WILD AUSTRALIA」のすぐ下には素敵な外観の建物が。レストランかなと思ったら、何と宿泊施設「ワイルドライフ・リトリート(Wildlife Retreat)」だそう。
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WOLGAN VALLEYにある「EMIRATES ONE & ONLY(一度は行きたい超高級アコモデーション!)」をデザインしたCHADA STUDIOがインテリアを担当しているそう。
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朝、鳥のさえずりで目覚め、カーテンを開けるとシドニーの絶景が広がり、すぐ目の前の木にはコアラが留まっている‥‥という非日常を味わえるこの施設。その他にも様々なツアーや、絶景レストランでのディナーと朝食が付いて、最低宿泊料金は一泊$790(因みにONE & ONLYは$2,850〜)だそう。
タロンガ動物園の営業時間外も動物園が楽しめるそうなので、動物好きの家族連れはもちろん、夜景も美しいのでスペシャルな1日を過ごしたい人にもおすすめです。
【6】レストラン「VIEW」でランチ
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コアラやカンガルー以外にも「PLATYPUS(カモノハシ)」や「TASMANIAN DEVIL(タスマニアン・デビル)」などの珍しいオーストラリアの動物を見学した後、そろそろお腹が空いて来たのでハーバーが見渡せるレストラン「VIEW」でランチしました。まさにハーバーが見渡せる、最高のviewを楽しめるレストランです。
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食堂っぽいのに、フードはパブの定番料理でお値段は高め、味は普通、ボリュームはたっぷりという感じ。天気が良ければフードマーケットでサンドイッチやバーガーなどを購入したり(そこもあまり安くはない)、お弁当を持参してピクニックスペースで食べた方がいいかもしれません。
【7】GIRAFFE(キリン)
タロンガ動物園のイメージ写真としてあまりにも有名なのが、キリン越しに見えるシドニー・シティの街並み。それを撮影するために、ランチの後はキリンのエリアに向かいました。
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撮影場所を変えたり高台に登ったり色々トライしてみたものの、キリンの頭越しに見えるオペラハウスやハーバーブリッジはどうしても撮影できません。どうやら昔とエリアが変わってしまったようで、今回是非見たかったものの1つだったのでちょっと残念です。
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ただキリンのダイナミックさと、長い首と適度な筋肉が付いたスラッと伸びた脚の美しさに超感動(今、絶賛筋トレ中なので余計素敵に見えるのかも)。毛並みも美しいし、まつげも長くて可愛い過ぎます。
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ちょうどキリンの餌やりを体験できるアトラクション「GIRAFFE ENCOUNTER(有料)」をやっていて、かなり間近でキリンと触れ合いながら一緒に記念撮影しているのは結構楽しそうでした。
【8】WESTERN LOWLAND GORILLA(ニシローランドゴリラ)
キリンを見終わって更に坂道を西へ降りて行くと、ちょうど飼育員さんによるニシローランドゴリラの解説「GORILLA KEEPER TALK」が始まるところでした。子供を守りながら移動するお母さんゴリラや、もらった餌を食べる子供ゴリラなど、一挙手一投足が何だか人間らしくて微笑ましいです。
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因みにニシローランドゴリラは、生息地であるコンゴで携帯電話などに使用する金属鉱石の採掘により絶滅に瀕しているそうです。動物園では使用済みの携帯電話を回収を呼び掛けていました。
【9】ELEPHANT(アジアゾウ)
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ゴリラエリアを更に進み、ゴンドラに下にはアジア象のエリアがあります。象越しにゴンドラやシドニータワーが見えるのは、タロンガ動物園ならではの風景です。ただ飼育エリアが大きいので、象はかなり向こうにいてあまり見えません。
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「ELEPHANT TOWER EXPERIENCE(無料)」という脇の櫓に登るアトラクションも開催しているので、そこからだともう少しちゃんと象が見られそうです。シドニー湾を眺めるにも絶好のスポットでしょうね。
【10】PYGMY HIPPOPOTAMUS(コビトカバ)
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アジア象のエリアの裏にある「RAINFOREST WALK」という熱帯雨林に生息する動物たちを集めたエリアでは、絶滅危惧種のPYGMY HIPPOPOTAMUS(コビトカバ)やBONGO(ボンゴ)、ラッコなどがいました。昼下がりだからか、皆一様にお昼寝しています。
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RAINFOREST WALKを抜けて、終盤のアシカのエリアを通ってフェリー乗り場の出口に向かいました。
【11】SEA LION(アシカ)
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今回は観られませんでしたが、タロンガ名物「SEAL SHOW(アザラシ・ショー)」も毎日開催しています。ちょうど餌やりの時間だったので、餌の魚に向かって素早くジャンプしながら泳ぐアシカ達を見ることができました。
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因みにアシカ・プールの隣の建物内からプールの中を覗くこともできます。光が乱反射する水中をスイスイと泳ぐアシカが美しい癒しの空間でした。
【12】PENGUIN(ペンギン)
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アシカの脇のプールではペンギン達も空を飛ぶようにスイスイと気持ちよさそうに泳いでいます。こちらでも餌付け体験ができる「PENGUIN ENCOUNTER(有料)」が開催されています。
【13】SEAL(アザラシ)
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最後はアザラシが泳ぐこちらのプールで終了です。左に見える屋根が動物園の出口ですが、実はそこに行くまでかなり迂回させられて想像以上に歩かされました。
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歴史感じるレトロな外観の出口には、お土産物屋さんや奥には先程のアザラシが見える水槽もあります。出口を出たら坂を下り、サーキュラーキーに戻るフェリーに乗って終了です。
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とにかく広くてかなり歩くので、歩きやすい靴はマストで、天気が良い日は更に日焼け止め・サングラス・帽子は必需品です。ただシティの絶景を見ながら自然と動物に触れ合えるのは、タロンガ動物園ならでは。大人もかなり満足できる動物園でした。
Bradleys Head Rd, Mosman NSW 2088
TEL:02-9969-2777
OPENING HOURS:
MON – SUN:9:30am – 5:00pm