バルセロナで訪れたい場所の1つに、モデルニスモ建築の巨匠であり、アントニ・ガウディの師匠でもあるリュイス・ドメネク・イ・モンタネールが設計した「カタルーニャ音楽堂(Palau de la Música Catalana)」があります。煌びやかな内装と美しいステンドグラスで有名なこの世界遺産のコンサートホールで、オペラを楽しんできました。
世界遺産の劇場「カタルーニャ音楽堂」
バルセロナの旧市街にあるカタルーニャ音楽堂(Palau de la Música Catalana)は、スペインを代表する建築家アントニ・ガウディの師匠、リュイス・ドメネク・イ・モンタネールが設計したコンサートホールです。
1908年に建てられたモデルニスモ様式の建物は、同じくモンタネール設計のバルセロナにあるサン・パウ病院と共に、1997年に世界遺産にも登録されています。
オペラ鑑賞と音楽堂見学ツアー
内部の見学ツアーに参加するのもいいけれど、せっかくなら音楽鑑賞もついでに楽しみたい。ということで、夜のオペラ鑑賞に訪れました。この日の演目は「CARMEN by Bizet」。あまりにもメジャーな作品なので、オペラ初心者でも楽しめそうです。
エントランスホールは大きなガラスで覆われ、その奥に赤い煉瓦積みのコンサートホール本体があります。世界遺産の劇場にしては、意外にもモダンなファサードです。
チケットカウンターはエントランスの脇にあり、当日券はそちらで購入します。今回は予めオンラインで予約しておいたので、送られてきたpdfを見せるだけで入場できました。人数制限のある観劇の場合は、オンライン予約がマストですね。
じっくりと説明を聞きながらホール内部を見学したい場合は、ガイドツアー(スペイン語、英語、フランス語、イタリア語のみ)もあります。
ホール内には、ボタニカルなインテリアがかわいらしいカフェがあります。今回は開演間際だったので入りませんでしたが、時間があればこのカフェでお茶するのも良さそう。さらに外の席だと、さらに気持ちよさそうです。
煌びやかなカタルーニャ音楽堂の内部
赤いレンガ造りの重厚感ある建物内に足を踏み入れると、カラフルなタイルやステンドグラス、柔らかいペールトーンで彩られたホワイエが広がります。随所に草花のモチーフが使われ、想像以上にかわいらしいイメージです。
コンサートホールへを続く階段も、煌めくゴージャス感もありますが、水色やクリーム色などソフトな色合いのせいか、抑えた温かみがあります。
美しいステンドグラスとシャンデリアの魅力
そんなホッコリ感あるホワイエからコンサートホールに入ると、ガラリと雰囲気が一変。天井や壁から色の洪水が一気に降り注ぎ、眩しいくらいのキラキラした光に包まれています。
ホールは3フロアに分かれていて、私達の席は1Fです。各階ごとの天井の仕様は違うのに、不思議と統一感があります。
最上階の3F席から館内を見渡すと、このホールのダイナミックさがより感じられます。ホールの周囲を囲む大きなステンドグラスのおかげで、昼間は自然光が入りとても明るいです。自然光が入るコンサートホールって珍しいですよね。
特に素晴らしいのは、中央の天井に巨大なステンドグラスのシャンデリア。まるで天窓に空から何かが落ちて来たような盛り上がりのある不思議な形は、よく見ると細部まで細かい装飾がびっしりと施されています。
天井の装飾や壁のモザイクタイル、照明に至るまで、全体的にバラのモチーフがとても多いのも、バラ好きだったモンタネール建築ならでは。天井のステンドグラス周囲にも、これでもかとバラの花が乱立しています。
太陽が沈み外が暗くなってくると、自然光から内部の照明に切り替わり、室内はまた違った雰囲気に。カラフルで華やかだったステンドグラスが、全体的に青い光で照らされシックで幻想的な印象になって、こちらもまた素敵です。
オペラが始まったのが21:00前と少し遅めだったので、終了した時は既に23:00過ぎ。噂には聞いていたけれど、スペインの夜はまだまだ長そうです。
もちろん演奏も良かったけれど、美し過ぎるコンサートホールを堪能できて、大満足な夜でした。館内見学するのももちろんいいですが、時間や演目が合えばコンサート鑑賞がおすすめです!
C/ Palau de la Música, 4-6, 08003 Barcelona, Spain
TEL:+34-932-957-200