シドニー南西部・インナーウェストにあるクラフトビールの首都「Marrickville(マリックビル)」。数々のブルワリーがひしめき合うこの聖地で、今回訪れたのは敷地内に大きなオープンエアのビアガーデンのあるSauce Brewing Co.(ソース・ブリューイング・カンパニー)です。
マリックビルのSAUCE BREWING(ソース・ブリューイング)
シドニー有数のクラフトビール醸造所(ブルワリー / ブリュワリー)がひしめき合う街・Marrickville(マリックビル)。今まで美味しいベトナム料理とオーガニックマーケットくらいでしか訪れることはありませんでしたが、最近はシドニーのビール好きの間でクラフトビールのホットスポットとして人気エリアで、私もブルワリー巡りに度々訪れるようになりました。
今まで何度か当ブログにも登場しているマリックビルのクラフトビール醸造所ですが、今回はそんなクラフトビール・ホットスポットのほぼ中央に位置する「Sauce Brewering Co.(ソース・ブリューイング・カンパニー / 以下Sauce)」に訪れました。
2017年にオープンした「Sauce」は、「すごい」とか「ヤバい」というスラングからネーミングされたそう。昔、Juiceというスラングが同じ意味に使われて流行っていたけれど、「腐ってしまうJuiceは一時的だけど、日持ちするSauceは永遠」だなんて話もあることから、Sauceは「永遠にすごいブルワリー」らしいです。
SauceがあるのはメインストリートVictoria RoadからMitchell Streetを入り、さらに細い路地に入ったそのまた奥。「本当にここで合ってる?」と少々不安になりながら小汚い路地を進んで行き、賑やかな声と大きな看板を掲げた入口に到着するのはブルワリーあるあるです。
12種類の定番とスペシャルバッチのクラフトビール
ブルワリー内に一歩入ると、中は大きなステンレスのタンクが雑然と並ぶ「ザ・工場」といった趣。その目の前にビールタップが並ぶバーカウンターがあります。
この日タップでオーダーできるビールは全部で12種類。左に定番商品、右にSpecial batch(そのシーズンの特別仕込み的な)が並んでいました。
「まずはテイスティングでしょ」ということで、店員さんのおすすめを聞きながら定番ものと変わり種を織り交ぜつつ、左からHeavy Fog、Extra-Hop、Bubble & Squeak、Peach Sauceの4種類を選びました。
- HEAVY FOG – Hazy IIPA 定番商品のIPA「Caribbean Fog」よりもホップ感やアロマがパワーアップしたバージョンだそう。強めのホップとは言っても濁りのあるHazy IPAなので、グレープフルーツっぽいジューシーな爽やかさで、苦味はかなり抑えめ。
- Extra-Hop Sauce – WCIPA アメリカ西海岸で生まれたというウェストコーストIPA。3種類のアメリカ産ホップをブレンドした、パンチのある強い苦味を感じます。苦味の効いたビールが飲みたい人にオススメ。
- Bubble & Squeak – NEIPA より苦味よりもホップの香りにフォーカスしたというニューイングランドIPA。発酵したような不思議な酸味やまろやかさがありつつも、後味はかなりスッキリです。
- Peach Sauce ピーチらしい酸味全開のベルリナーヴァイセ(ベルリン名物の白ビール)。酸味を上げアルコール度数を下げることで飲みやすさを追求した割には、ただの酸っぱいビールという印象。フルーティビールだったら、これじゃ無くてもいいかな。
Sauceのビールは香りや苦味など、ホップの特徴が前面に出たキレのあるスタイルが主流な印象です。良く言えばスッキリ&さっぱり、悪く言えば全体的にあまり深みがない?グレープフルーツ系のビールが好みの私としては、一番美味しかったのはHeavy Fogかな。
最後はにオーダーしたBarrel-aged Imperial Stoutsは、酸味のある深煎りコーヒーのような味わいで締めにはピッタリ。スタウトの舌に絡みつくもったり感が苦手な人に試してほしい、スッキリ系のスタウトです。
黄色い壁があるオープンテラスのビアガーデン
種類豊富なビールだけで無く、Sauceの一押しポイントは広いバックヤードにあるオープンエアのビアガーデン。今まで色々なブルワリーに行ったけれど、シドニーのマリックビルの中でもここまでバックヤードが広い場所って他にないのでは?
週末ということもあり店内はすごい賑わい。キッズ&ドッグフレンドリーなので、小さな子供連れ、ワンちゃん連れもかなり多いです。お客さんは地元の人が多いのか、客層も老若男女本当にさまざまで、逆に今まで訪れた他のブルワリーとは一線を画す、いい意味で一般大衆居酒屋的な雰囲気でした。
ブルワリーのロゴにもなっているこちらのフォトジェニックなグラフィティは、Sauceのアイコン的な存在。ただ本音を言うとフォトジェニックなのはここだけで、あとは至って普通のビアガーデンと言った佇まいかな。
ビールには、肉汁たっぷりのハンバーガー
「美味しいビール作り」にフォーカスしているので、ほとんどのブルワリーにはキッチンが併設されていません。ただビールを飲むと徐々にお腹が空いてくるので、そんな中嬉しいのが敷地内に出店しているフードトラックの存在です。
今回、Sauceに出ていたフードトラックは、ハンバーガー屋さんの「Beef’d Up」。やっぱりハンバーガーとビールって、最強で最高の鉄板コンビです。
バンズと同じ‥‥いやそれ以上肉厚のハンバーグは、一口でかぶり付くと顎が外れそう。グルテンも入っているし、普段はほとんど食べないハンバーガーですが、口いっぱいに広がる肉汁が苦味のあるビールに超絶合います。ま、毎日じゃないのでいいですよね。
12種類の風味豊かなビールを飲みながら、週末の昼下がりに青空の下のビアガーデンで仲間たちとのんびり過ごす‥‥そんないかにもシドニーらしい、ささやかだけど贅沢な週末の過ごし方ができるブルワリーです。
因みに2020年にはCairns店もオープンしているそう。確かにCairnsの太陽とSauceの雰囲気はすごく相性が良さそうですよね。
1a Mitchell St, Marrickville NSW 2204, Australia
TEL:+61-2-9145-8288
OPENING HOURS:
THU 4:00pm – 9:00pm
FRI – SUN 11:30am – 10:00pm
コメント一覧 (2件)
今日このお店のビールを飲んでいて、ブルワリーを検索したらこちらの記事にたどり着きました!お店の雰囲気や他のビールのことも詳しく書いて下さり、一緒にお店にお邪魔した気持ちになりました°*.\(*´∀`*)/.*゜⸜(*ˊᗜˋ*)⸝素敵な投稿ありがとうございました!
私が飲んだのはRED IPAでしたが、パイナップルやマンゴーのアロマもありつつモルトの甘みも感じられるとてもバランスのいい美味しいビールでした!おすすめです!
素敵なコメントありがとうございます!
ブルワリーの様子や空気感がちゃんとご紹介できたようで嬉しいです。
RED IPAも美味しそうですね。気になるので今度トライします。
シドニーのマリックビルはクラフトビールの聖地なので、他にも有名無名の美味しいブルワリーがたくさんあります。
またシドニーのクラフトビールを飲んだ際は、当ブログに遊びに来てください。