清澄白河にカフェとロースタリー&イータリーの2店舗を構える「イキ・エスプレッソ(IKI Espresso)」は、日本とニュージーランドの文化が融合したユニークなカフェ。本格的なコーヒーと温もりのある空間で、オセアニアカフェならではの魅力を存分に堪能してきた。
東京生まれのオセアニアン・カフェ「イキ(IKI)」
東京におけるコーヒーのメッカ「清澄白河」で、オセアニアン・カフェの代表選手と言われる「イキ・エスプレッソ(IKI Espresso)」。東京に進出している他のオセアニアン・カフェの日本支店ではなく、日本で生まれたオセアニアン・カフェという点でとてもユニークな存在だ。
ニュージーランドで出会った夫婦が運営
オーナーは、ニュージーランド(以下NZ)で出会った、日本出身とスウェーデン出身という異なるバックグラウンドを持つご夫婦。NZの独自のカフェ文化に魅了され、日本でカフェビジネスをスタートしている。
NZ発祥の「Allpress Espresso」の日本のゼネラルマネジャーとして帰国した後、その経験を生かして自分達のロースタリー・カフェ「IKI」をオープンしたという。
今ではコーヒーの焙煎からメニュー選定など、カフェビジネスのサポートも行なっているそう。ビジネスモデルに関しては、Allpressのフィロソフィーと似ている。
清澄白河エリアに2店舗展開
そんなIKIは、東京のコーヒーの聖地「清澄白河」に2店舗展開している。
温かみとリラックス感あふれるイキ・エスプレッソ
2016年にオープンしたのが、1号店の「イキ・エスプレッソ(IKI Espresso)」。かすかに昭和レトロ感も漂う建物は、元倉庫だったそう。カフェがあるのは1F部分で、木目のパネルとゆらゆらと揺れる緑が出迎えてくれた。
オーストラリアから訪れた友人を連れて、初めてここに訪れた。コーヒー好きのオージーを一体どこに連れて行こうかと考えた時、シドニーにもあるカフェに行っても面白味がないし、かと言って適当に選んだ場所だと冒険が過ぎる‥‥ということで選んだのがここだった。
店内はモルタル調の無機質な中にも、ところどころに置かれた緑と木の質感が柔らかさを醸し出している。ゆったりとしたリラクシングな時間が流れ、なかなか居心地がいい。
残念ながらランチは試せなかったが、ショーケースに並んだケーキやペイストリーはどれも美味しそう。コーヒーの味は、もちろん大満足だった。
IKI Espresso
〒135-0006 東京都江東区常盤2-2-12
TEL:03-6659-4654
OPENING HOURS:MON - FRI 8:00〜17:00 / SAT-SUN 8:00〜18:00
隅田川沿いにあるロースタリー&イータリー
もう一つのIKI「ロースタリー&イータリー」は、1号店から徒歩5分の隅田川沿いにある。同じ元倉庫の建物を使っているものの、1号店とはまた違った超大空間。ザ・ウェアハウス感満載のインテリアだ。
天井の高い大空間と剥き出しの柱や梁、板張りの壁など、いい意味で作り込みすぎていない、無骨さと無造作感が溢れている。日本であることを忘れ、一瞬「あれ?ここはオーストラリア?」と錯覚するほど(実際はNZ風なんだけど)。
倉庫を使った大空間のロースター併設カフェは、オセアニアではよく見る風景。もちろん倉庫街の清澄白河にもそんなロースターは多いけれど、この絶妙な粗さやラフさを醸し出狭ているカフェは、なかなか無いような気がする。
そんな肩の力の抜けた緩さこそが、オセアニアっぽさなのかもしれない。ペットフレンドリーなので、愛犬同伴ももちろんOK。そう、こういう感じもいい。
コーヒーだけでなく、ワインが楽しめるのも嬉しい。セレクションはニュージーランドやオーストラリアなど、やはりオセアニアンワインが中心。
日本とニュージーランド(+欧州)。そんな彼らの多様な背景と視点が、IKIのユニークな魅力を生み出しているのかな。コーヒー大激戦区の清澄白河で、オセアニアンカフェを味わいたいなら外せないお店の一つなのは間違いない。
個人的には隅田川沿いにある、こちらのロースタリー&イータリーの雰囲気が唯一無二でおすすめだ。Google Mapsで見ると特別区道深336号に面しているが、お店へのエントリーは道路側ではなく隅田川からなのでご注意を。
IKI Roastery & Eatery
〒135-0006 東京都 江東区 常盤 1-4-7
TEL:03-6659-2570
OPENING HOURS:MON - FRI 8:00〜17:00 / SAT - SUN 8:00〜18:00(WED定休)