リスボンの大注目レストラン「バイロ・ド・アヴィレス(Bairro do Avillez)」は、ミシュランシェフJosé Avillezが手がける名店。オープンキッチンのあるタベルナや、吹き抜けのある開放的なパティオで、絶品のポルトガル料理が楽しめます。
美食の街 : リスボン
”美食の街”と言われる、ポルトガルの首都リスボン。地元の伝統料理はもちろん、ミシュランの星を獲得した名店も点在し、世界中のグルメを魅了しています。

地元の人だけでなく、美味しいものを求める旅行者にとっても、リスボンはまさに夢のような場所です。
ミシュラン獲得シェフ : José Avillez(ジョゼ・アヴィレス)
今回訪れた「Birro do Avillez(バイロ・ド・アヴィレス)」のオーナーは、ポルトガルで最も有名なシェフの一人、José Avillez(ジョゼ・アヴィレス)氏。

ミシュランの星を獲得したレストランをはじめ、リスボンだけでも10店舗以上を展開。さらにカシュカイシュやポルト、ドバイやマカオにも進出している、かなりのやり手です。

「さすがに店舗数、多すぎない?」と思わなくもないけれど、どの店も人気を保っているのは、それだけ料理も店の雰囲気も魅力的だからこそ。実際、どのお店も外から眺めただけで「入ってみたい!」と思わせる店構えで、インテリア好きの私としては、もうそれだけでテンションが上がります。
グルメストリートにある「バイロ・ド・アヴィレス」

バイロ・ド・アヴィレスは、リスボンでも人気エリア「シアド(Chiado)」地区の、路面がブルーに彩られた「ブルー・ストリート」と呼ばれる通りにあります。通り沿いには7〜8軒ほどのレストランが軒を連ね、テーブルと椅子が並ぶグルメ・ストリートといった佇まいです。

リスボンには他にも、小さなバーや飲み屋さんが立ち並ぶ賑やかなピンク・ストリートやグリーン・ストリートがありますが、ブルー・ストリートはそことはまた違った、少し大人の落ち着いた空気感が漂うエリアです。

そんなバイロ・ド・アヴィレスには、「Taverna」「Páteo」「Pizzaria」「Mini Bar」という異なる4つの店舗が同居しています。今回はそのうち、「Taverna」と「Páteo」の様子をご紹介します。
Taberna (タベルナ) : 小皿料理で気軽に一杯

通りに面したTaverna(タベルナ)は、気軽に一杯飲みたい時に入れる、バルのようなカジュアルな空間。以前、通りすがりにふらりと入って、美味しい小皿料理をつまみながら、ビールやワインを楽しんだことがあります。


あまりお腹が空いていなかったので数品しかオーダーしなかったけれど、料理の一つ一つが思いのほか繊細で、丁寧に作られている印象。お酒に合う小皿メニューが豊富に揃っているので、気軽に立ち寄るにはちょうどいいです。

オープンキッチンを眺めながら過ごせるのも、またいい感じ。スタッフが黒い液体に尖った物体を浸して何やら細長いものを作っていたので気になって尋ねてみたところ、どうやら「マグロのタタキを包むための、海藻で作ったコーン」とのこと。
手巻き寿司の海苔という感じ?味がすごく気になるので、次回オーダーしてみようかな。
Páteo (パティオ) : 開放的なダイニングでポルトガル料理
タベルナのさらに奥には、天窓から自然光が降り注ぐ、大きな吹き抜けのダイニングエリア「Páteo(パティオ)」が広がっています。

前回タベルナを訪れた時、帰り際に覗いたこの空間があまりにも素敵だったので、「次回はここに来よう」と心に決めていました。そして今回、友人たちとのディナーで念願叶ってパティオを訪れることに。

もともと修道院として使われていた建物だそうで、随所にその面影が残っています。工事の様子を動画で見ましたが、古い建物を活かしながら現代的なダイニング空間に変身させる過程は、想像以上に大変そう。そんな歴史ある空間で食事できるのも感動です。

メニューは伝統的なポルトガル料理をベースにしつつも、ミシュランシェフらしいエッジの効いたアレンジを加えているのがこの店の特徴。タベルナよりも少しフォーマルな雰囲気ではあるけれど、大皿をみんなでシェアして楽しむカジュアルなスタイルです。


この日は人数も多かったので、パステイシュ・デ・バカリャオ(干し鱈のコロッケ)、オクトパス・サラダにローステッド・オクトパス、ブリャオン・パト(アサリのニンニク&オリーブオイル蒸し)など、「ザ・ポルトガル」なシーフード料理を中心にオーダー。

どれもとても美味しくて、友人たちからも大好評。中でも私と夫のお気に入りは、ぷりぷり&むちむち食感が絶妙なローステッド・オクトパス。ポルトガルに来てから一生分のタコを食べた気がするほどタコにハマっていますが、それでもまだまだ飽きる気配はありません。

友人たちはニンニクが香るクリーミーな「バカリャウ・ア・ブラース(干し鱈とポテトの卵とじ)」の味わいに感動していました。

シーフードのお供には、ポルトガルの品種・アルバリーニョのヴィーニョ・ヴェルデ(グリーンワイン)をチョイス。スッキリとした爽やかさの中にも奥行きがある味わいが、シーフードと相性抜群。水のようにスイスイ飲めてしまうので、気付けばボトルが空になっていました。危険ですね。
贅沢な空間で食事とワインと会話を堪能

欲張ってオーダーしすぎたせいで、今回もデザートまでは辿り着けず。ただ、どの料理も美味しくて大満足だし、店員さんのホスピタリティも素晴らしいし、何より「ポルトガルの食文化の豊かさ」を存分に味わえました。

天窓から光が降り注ぐ広々とした大空間で、大人数でワイワイとテーブルを囲みながら、絶品ポルトガル料理とワインを楽しむ。そんな贅沢な時間が過ごせるのが、この店の最大の魅力です。
また誰かと食事をする機会があれば、間違いなく再訪したいレストランですね。
バイロ・ド・アヴィレス(Bairro do Avillez)
R. Nova da Trindade 18, 1200-303 Lisboa, Portugal
TEL : +351-21-583-0290
OPENING HOURS : MON - SUN 12:30 - 15:00 / 18:30 - 23:00