リスボンで特別なお土産を探しているなら、まず足を運びたいのが「ア・ヴィダ・ポルトゲーザ(A Vida Portuguesa)」。ポルトガル語で「ポルトガルの暮らし」という名前のとおり、昔ながらのポルトガル製品を集めた魅力的なセレクトショップです。
リスボンのセレクトショップ「ア・ヴィーダ・ポルトゲーサ」

「ポルトガル土産」と聞いてまず思い浮かべるのは、装飾タイルのアズレージョや生産量世界一を誇るコルク製品、フード系だとイワシの缶詰あたりが定番でしょうか。

そう言えば小さい頃、友人からお土産に「ガロ(黒鶏)のマグネット」をもらったこともあるような気が。

ヨーロッパ屈指の観光地リスボンには、街のあちこちに土産物屋が軒を連ねています。どのお店も悪くないけれど、「おすすめはどこ?」と聞かれたら、私は迷わず「ア・ヴィーダ・ポルトゲーサ(A Vida Portuguesa)」をおすすめします。
“ポルトガル生まれ”にこだわったアイテム

「ア・ヴィーダ・ポルトゲーサ」は、元ジャーナリストのオーナーが「昔ながらのポルトガルブランドに光を当てたい」という思いからスタートしたお店。

だから店内に並んでいるのは単なる「おしゃれ雑貨」ではなく、ポルトガルの歴史や文化がぎゅっと詰まったアイテムばかり。イワシの缶詰ひとつにしても、思わず手に取ってしまうほどかわいらしいです。


文房具やノート、キッチンウェアや食器、香水や石鹸、ファブリックまで。この店ならではのアイテムセレクションは、どれも美しく洗練されていて、「お土産」という概念を超越しています。むしろ「お土産屋さん」と呼んでしまうのは、ちょっと申し訳ないですね。
洗練された居心地のいい空間

店内の空間づくりも素敵で、古い建物の趣を残しつつ丁寧にリノベされ、洗練されていながらどこか懐かしい落ち着いた雰囲気。たくさんある商品の中からお気に入りを選ぶ時間も楽しすぎて、気がつくとあっという間に時間が過ぎてしまいます。

店の壁に飾られている陶器のオーナメントは、このお店のアイコン的なツバメの陶器「アンドリーニャ」。ポルトガルでは「家族」「忠誠」「愛」、そして「必ずまた帰ってくる」という意味を持つ幸福のシンボルなんだそう。


レンガの壁に並んで羽ばたくツバメが可愛らしくて、見ていると何だかほっこりします(個人的に鳥モチーフはあまり得意ではないのだけれど)。
以前訪れたレストランの壁で同じツバメを見つけて、ちょっと嬉しくなったのを覚えています。リスボンの街を歩いていると、意外な場所で出会えるかもしれません。
私が一時帰国で購入したお土産


今回の一時帰国のお土産用に選んだのは、お土産の王道「ポートワイン」と、ポルトガルでは定番のピリ辛ソース「ピリピリ」味の塩。そして安定の美味しさのオリーブオイルに、ポルトガルではお馴染みのカボチャのジャムなど。


正直、今回のチョイスは全て完全なるジャケ買い。味見はしていないけれど、パッケージの可愛さだけで即決です。もらって困らない実用的なものなのに、もらった瞬間に気分が上がるデザインというのが嬉しいですよね。

さらに、ア・ヴィーダ・ポルトゲッサお馴染みの、黒いツバメのステッカーも購入。大・中・小サイズの7つセットで€5.90。「必ずまた帰ってくる」という意味を込めて、スーツケースに貼っておこうかな。

窓に貼るのもよさそうですね。
リスボンには4店舗。どの店に行く?
ア・ヴィーダ・ポルトゲーサはリスボンに4舗あります。
アクセスしやすいChiado(シアド)店

観光の合間に立ち寄りやすいChiado(シアド)店があるのは、人気店が並ぶR. Nova do Almada沿い。リスボンで2番目に古い書店だったという店内は、市街地ながら十分な広さが。賑わいのある場所にありながらも、静かな時間が流れる落ち着いた店内です。
A Vida Portuguesa – Chiado(シアド)店
広さのあるIntendente(インテンデンテ)店

広大な売り場面積を誇るIntendente(インテンデンテ)店は、古いタイル工場をリノベーションした店舗。外壁や中庭、そこかしこにタイル工場らしい面影があります。

タイムアウト誌で「リスボンで最も美しい店舗」にも選ばれたのも納得の、雰囲気抜群の店舗。地下鉄Intendente(インテンデンテ)駅のすぐ裏手にあり、シーフードレストラン「ラミロ(Ramiro)」からも近いです。
A Vida Portuguesa – Intendente(インテンデンテ)店

コンセプトショップDepozito(ディポジート)

インテンデンテ店からほんの数分歩いたところにあるのが、コンセプトストア「Depozito(ディポジート)」。もともと倉庫だったという広々とした空間に、ポルトガル各地から集められたクラフトアイテムが並びます。定期的に作家の展示会やイベントも行われている、ギャラリーのような空間です。
フードコートにあるTimeout Market(タイムアウトマーケット)店

観光客にも大人気のフードコート「Timeout Market(タイムアウト・マーケット)」の一角にも、店舗が。ポップアップのような店内なので品数は多く無いですが、人気商品を厳選しているのでお土産の買い足しに便利です。
A Vida Portuguesa – Timeout Market Lisboa(タイムアウト・マーケット・リスボン)

サクッと買い物するだけだったらタイムアウトマーケット店もいいけれど、個人的にはシアド店かインテンデンテ店に行って、店内の雰囲気の素晴らしさを味わって欲しいところです。
見ているだけで幸せになる場所

ただ「お土産を買う場所」というよりも、「ポルトガルらしい可愛い物を探したい」と思った時に訪れたい場所です。ポルトガルには様々な魅力があるけれど、この店に来ると「美しく洗練された、丁寧なポルトガルの暮らし」を感じることができます。

昔ながらの職人技が光るクラシックな品々から、モダンにデザインされたおしゃれな雑貨まで。見ているだけでも幸せで、店内全て買い占めたくなるほど魅力的な品揃えです。
時間を忘れてしまうので、ぜひ余裕をもって訪れてくださいね。