シドニーで月一開催のヴィーガン・マーケット SYDNEY VEGAN MARKET | MOORE PARK

シドニーのMoore Park(ムーア・パーク)で月に一度だけ開催される「Sydney Vegan Market(シドニー・ヴィーガン・マーケット)」。動物由来の商品が一切並ばない、ヴィーガンに特化したユニークなマーケットです。

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VEGAN(ヴィーガン / ビーガン)とは?

VEGAN(ヴィーガン / ビーガン)とは、VEGETARIAN(ベジタリアン)とは異なり、肉、魚はもちろん、乳製品や卵、調味料やハチミツなどの動物由来の食品は全く口にしない「厳格な菜食主義者」のこと。レザーやファー、羽毛など動物由来の商品も一切使用しない徹底している人もいます。

元々は「動物愛護」や「環境保護」などの倫理的な観点から生まれた、イギリス発祥の概念です。個人の嗜好だけでなく、多民族なオーストラリアでは宗教的な理由で制限がある人もたくさんいます。そんなことから、普通のカフェでもヴィーガン用のメニューが用意されているほど、ヴィーガンは生活の中に根付いた存在です。

またVEGAN食品は「卵」や「乳製品」が含まれないので、私のようなアレルギー持ちにとっては結構ありがたい存在です。成分など細かい所までチェックしなくて良いので、食べ物を選ぶ上で個人的にはかなり重宝しています。

SYDNEY VEGAN MARKET(シドニー・ヴィーガン・マーケット)

SYDNEY VEGAN MARKETは「VEGAN NSW」が主催するヴィーガンに特化したマーケットです。毎月第3日曜日に開催されています。

マーケットが開催されているのはシドニー・シティ南東部にある大きな公園、Moore Park(ムーアパーク)脇のEntertainment Quarterの一角。Fox Studilの脇にあり、映画館やレストラン、小さな遊園地などを併設しているスペースです。

この日は朝9:00から夕方4:00までオープンしていて、全部で120以上のストールが出店していました。シドニーは秋に入り徐々に風が冷たくなってきましたが、この日は天気も良く日差しは強く暖か。ランチで訪れるにはちょうど良い日和でした。

植物由来・プラントベースの商品のみ

VEGANのマーケットということで、出店しているお店も動物由来の製品を完全に排除した、普通のマーケットとは異なる独特のセレクションです。フードや飲み物、スイーツはもちろんですが、衣類や化粧品、雑貨やアートなどのストールが並びます。この日も沢山の人で大盛況でした。

PURE LIFEは完全オーガニックなバイオダイナミック製法で作られたパン屋さん。小麦粉、ひまわり油、グルテン、塩、砂糖、イースト、ビネガーなどの従来のパンで使われていた健康に害があるとされている材料を使用していません。こちらのパンはナチュラル系のスーパーでも売られています。

BIG BITE ECOは、普段は廃棄されてしまうバンブーや小麦、米の殻を使った植物由来の容器を作っているメーカー。自然に還る素材を使った商品は環境に負担をかけないだけでなく、そのデザインや淡い色合いが素敵で、プロダクトとしてもとてもカワイイです。

VEGAN CHEESEのストールも大盛況。カシューナッツをベースにしたカマンベール・チーズは、チーズと同じ工程で作られたものだそう。カマンベール独特の酸味とクリーミーさがあって、まだ熟成していない若めのフレッシュなチーズという感じでとても美味しかったです。

乳製品と卵、グルテンがダメな私が、普段ほとんど口にしないのがクリームたっぷりのケーキ。こちらではヴィーガン(乳製品と卵フリー)でグルテンフリーのケーキも売られているので、たくさんある中から選びたい放題です。

VEGANISMのメッセージTシャツを売っているストールがありました。結構可愛いデザインのものがありましたが、私にはこのTシャツを着る勇気はないかな。

露店だけではなくヨガやメディテーション、トークイベントなども開催されています。DJブースからは軽快な音楽が流れ、オープンエアの気持ちいい空間で皆思うままにリラックスして楽しんでいます。

ヴィーガンランチやヴィーガンスイーツを楽しもう

お腹ペコペコの状態で訪れたので、取り敢えずはマーケットの食べ物の露店を一周して気になったものをゲットしました。

REDFERNのヴィーガン・レストラン「NOURISHING QUARTER」

こちらはRedfernの人気ヴィーガン・レストラン「NOURISHING QUARTER」のストール。やはり人気店だけあって、お店の前は人で溢れています。本店はフォーや生春巻きを中心としたベトナム系のレストランですが、こちらのメニューは少し趣が異なります。

KHORESCHT FESENSOON PERSIAN STEW($17.00)

スパイシーなザクロとクルミのシチューは、「コレシュテ・フェセンジャン」というペルシャの家庭料理だそう。ほのかな酸味と甘み、辛さとコクがあり、インドカレー「ローガンジョッシュ」のような味わいがご飯に合います。

サフランライスとサラダ、飴色になった甘い茄子のソテー、TOFU SATAYと呼ばれる豆腐の串焼きが、まるで出汁の効いた厚揚げのようで、フェセンジャンをソースのように付けて食べるとかなり美味です。

エジプト料理のフードトラック「KOSHARI KORNER」

こちらの「KOSHARI KORNER」は、エジプトの国民食「KOSHARI(コシャリ)」を販売するフードトラックです。

FALAFEL CRUMBLED KOSHARI L($15.00)

ひよこ豆のコロッケである「ファラフェル」が載ったコシャリをオーダー。クミンなどのスパイスが効かせたご飯、マカロニ、レンズ豆の上に、カリカリのフライド・オニオンやひよこ豆、そしてファラフェルが載っています。コシャリはエジプト語で「混ぜる」という意味なので、これを豪快に混ぜて食べます。

ビタミン、亜鉛、鉄分が豊富で、実はシュガー・フリーというヘルシーフードです。小さめのボウルですが、ご飯やファラフェルがあるので、実はかなりのボリューム。ファラフェルは先程のカレーっぽいフェセンジャンに付けると、更に美味でした。

「SUMMER CUP」のフローズンデザート

ランチでお腹がいっぱいになったら次はスイーツ。昨日は気温は22℃とそこまで高くはありませんでしたが、やっぱりシドニーの日差しはかなり強烈です。日向でお昼を食べていたら少し暑くなったので、デザートは「SUMMER CUP」のフローズン・デザートにしました。

BANANA MANGO($7.00)
冷凍したフルーツをそのまま潰したフローズンデザートは、バナナの適度な甘さとしっとりした食感、マンゴーの果肉の食感が少し残ったジェラートのよう。シュガーフリーなので、何だかギルトフリーでもあります。ランチでかなりお腹が膨れましたが、甘過ぎない爽やかな味わいがデザートにピッタリでした。

ヴィーガン・グッズが集まる面白いマーケット

シドニーでは毎週末至る所でマーケットが行われていて、それぞれのマーケットによって趣が違います。ファーマーズ・マーケットはスーパー感覚で毎週末に食料品を調達に行く場所ですが、今回訪れたヴィーガン・マーケットは様々な珍しいヴィーガン商品が一堂に会する面白いマーケットでした。

VEGAN MARKETというだけあって「動物愛護」を前面に掲げて、少しショッキングな写真や映像を流して啓蒙活動しているブースなどもありました。私としては食の嗜好は人ぞれぞれなので、何を信じるか信じないかはその人の自由だと思っています。

私自身はお肉やお魚は好きでよく食べるので、実際にはVEGANではありません。

楽しいはずの食事でストレスを感じるなんて本末転倒。それぞれの人がちゃんと心から満足感を得ながら、好きなものを食べられるという選択肢があるのは素敵なこと。そういう意味で多様性があるオーストラリアに住んでて良かったなといつも思います。
 

SYDNEY VEGAN MARKET

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