リスボンのプリンシペ・レアルにあるヴィーガン・ジェラート店「Uao」。乳製品・砂糖・グルテン不使用とは思えないほどリッチで濃厚な味わいにびっくり。公園や展望台の食べ歩きにもおすすめです。
ジェラート屋さんが多いリスボン

オーストラリアの街角にもジェラート屋さんは多いけれど、実はリスボンもかなりのジェラート激戦区。SantiniやAmorinoのような行列のできる人気店があちこちにあり、日常の風景として溶け込んでいます。

ただ、私はそこまで甘党ではないので、普段から「ジェラートが食べたい!」という気分にはあまりならず。なのに不思議と、お酒が入ると一気にジェラート欲が高まります。いわば“締めのラーメン”ならぬ、“締めのジェラート”みたいな。

この日はAtalhoのステーキでお腹も心も満たされ、ワインでほんのりいい気分。そんなテンションに後押しされ、ずっと気になっていたプリンシペ・レアルのヴィーガン・ジェラート店「Uao(ウアオ)」へ向かいました。

人気のヴィーガンジェラート専門店「Uoa(ウアオ)」

Uao は、リスボンの大人気ジェラート店「MU(ムー)」が立ち上げたヴィーガン専門店。イタリアの伝統的なレシピをベースに、乳製品、白砂糖、グルテンを使わず、100%植物性のジェラートを手作りしているこだわりのお店です。

「ヴィーガン=フルーツ系ソルベ中心」というイメージがあったけれど、ショーケースには濃厚そうなクリーム系からフルーツ系まで、この日は13種類ほどがずらりと並んでいました。眺めているだけでワクワク。

迷った末に選んだのは、Pistacchio di BronteとSorbetto di Mangoの2種類を、小さいカップのPiccoloで。

まずは、人気フレーバーだという、このピスタチオのジェラートに度肝を抜かれます。
「どうやったら乳製品不使用でこのクリーミーさが出せるの?」と不思議になる程、奥深い濃厚さとコクがあって美味しすぎる。香ばしくて甘すぎず、後味は重くない。リスボンで食べたジェラートの中で、一番感動した美味しさです。

マンゴーのジェラートは甘ったるさがなく、生のマンゴーを丸かじりしているようなジューシーさ。果汁が滴るようなフレッシュ感が、そのまま舌の上に広がります。今のところ、私のマンゴー・ジェラートランキングでは、堂々の一位です。

ジェラートは本店のMUと同じ自社ラボで手作りされていて、ヴィーガン=あっさりというイメージを完全に覆す仕上がり。乳製品の代わりに植物性ミルクやナッツで濃厚さを、白砂糖の代わりにデーツ(ナツメヤシ)で自然な甘味を出しているそう。

2つとも方向性が全く違うフレーバーなのに、どちらも「素材の味がそのまま主役」というのもいいですね。
プリンシペ・レアルにある小さなお店

お店があるのは、週末にファーマーズ・マーケットが開かれ、健康志向やオーガニック文化が根付くプリンシペ・レアル(Príncipe Real)地区。

店は目抜き通りのドン・ペドロ5世通り沿いにあるものの、本当に小さいので、ぼんやり歩いていると通り過ぎてしまうかも。

店内も人が3〜4人でいっぱいになるし、奥に小さなショーケースとカウンターがあるだけ。もちろんイートインスペースはありません。

店の前に小さな椅子もあるけれど、テーブルなどはお隣の人気レストラン「A Cevicheria」のものなのでご注意を。

ただ食べる場所については、あまり困りません。
道路を渡ればベンチや芝生があるプリンシペ・レアル庭園(Jardim do Príncipe Real)があるし、庭園内のキオスクでコーヒーやワイン片手に席でいただくのもいい感じ。

さらに大通りのを少し北へ歩けば、絶景スポットで有名なミラドゥーロ・デ・サン・ペドロ・デ・アルカンタラ(Miradouro de São Pedro de Alcântara)もすぐ。夕陽を眺めながらのジェラートも最高です。

休憩に甘いものが欲しくなったら
Uaoは、観光地で大行列のジェラート店と違って、街の暮らしにそっと寄り添う”ローカル店らしい空気感”が味わえます。

素材の味がしっかり感じられるのに、食べ終わったあとに変な重さが残らないのもヴィーガンジェラートならではなのかも。

リスボンで甘いものが欲しくなった時、あるいは食後の“締めジェラート”を探している時は、ぜひ立ち寄ってみてください。
R. Dom Pedro V 145, 1250-094 Lisboa, Portugal
TEL : +351-21-138-3477
OPENING HOURS :
TUE - WED 14:00 - 19:00
THU - SUN 13:00 - 19:00 / 20:00 - 23:00
