リスボンの旧市街アルファマで開催されている蚤の市「Feira da Ladra(フェイラ・ダ・ラドラ)」。通称「泥棒市」として知られ、レトロな骨董品やビンテージ雑貨、お土産にぴったりな小物まで、掘り出し物が並ぶマーケットです。アルファマの街並みを散策しながら、リスボンでの思い出の一品を探しましょう。
リスボン最古のノミの市「泥棒市(Feira da Ladra)」

リスボン各所で週末に開催されるマーケット。中でもリスボンNo.1の人気を誇り、多くの観光客も訪れるのが、旧市街・アルファマで開催されている「Feira da Ladra(フェイラ・ダ・ラドラ)」です。

「泥棒市」と訳されることも多いFeira da Ladra。ポルトガル語で「女泥棒」を意味する「Ladra」からそう呼ばれるそうですが、ノミ(蚤の市)を意味する「Ladro」や、川岸を意味する「Lada」など、語源には諸説あります。
もちろん盗品が置かれているわけではありません。

骨董品やヴィンテージ雑貨から、家庭の不用品を並べたガレージセール的なもの、お土産によさそうな小物まで幅広く並んでいるので、宝探しのように掘り出し物を見つける楽しみもあります。
マーケットの場所と開催日時
マーケットが開催されているのは、歴史地区・アルファマの南東にあるサンタ・クララ広場(Campo de Santa Clara)周辺。近くにパンテオン・ナシオナル(Panteão Nacional)やサン・ヴィセンテ・デ・フォーラ修道院(Igreja ou Mosteiro de São Vicente de Fora)もあるエリアです。

1272年に始まったとされるリスボン最古のマーケットは、今もなお続いています。現在の開催場所であるサンタ・クララ広場に移転してから、すでに150年の歴史を重ねてきました。

今回、私はサンタ・アポロニア駅(Santa Apolónia)から徒歩で訪れました。駅からは、リスボン名物の石畳の急な坂道が続いているので、滑りにくく歩きやすい靴推奨です。
観光客に人気の28番トラムでもアクセス可能ですが、多分、激混みでしょう。

大荷物で頑張って歩いていた地元のおばあちゃん。老後にリスボンで暮らすのってかなりハードル高そうですね。

真っ白なパンテオンを横目に坂を登り続けると、にぎやかな泥棒市の会場が見えてきました。毎週火曜と土曜の2日間開催されていて、出店数が多い土曜日の方が賑わっています。
掘り出し物とおすすめアイテム

アンティークマーケットをイメージして訪れたら、意外にもブロカントな雰囲気が強めでした。レトロな真鍮の鏡や銀細工などは味があっていいけれど‥‥

「一体誰が買うんだろう」と思わずにはいられないガラクタ的なもの(失礼!)も多いような気が。でも、そんな中から思わぬ掘り出し物が見つかったりもするんですよね、きっと。



ただ、「お土産に良さそう」と思うものは結構ありました。定番のアズレージョのアイテムは、コースターや鍋敷きはもちろん、トランプやマグネットもベタだけどかわいいです。普通のお土産物屋さんでも売っていそうですけど。


黄色いトラムやイワシ柄のトートもいいけれど、もはやエコバッグってお土産の王道すぎて、誰でも複数持ってますよね。その点、このキッチンタオルは実用的で意外と使えそう。一時帰国の時のお土産にしようか検討中です。

洋服やバッグ、靴などファッションアイテムも豊富で、みんな積極的にフィッティングしていました。リスボンでも古着が人気で、街を歩いていても古着屋さんを見かけます。私は今回あまり心惹かれなかったので、また次の機会に。

広場の中央にあるサンタ・クララの屋内市場では、クリエイターによるクラフト作品やインディペンデントブランドのグッズ、フードマーケットも開催されていました。


ハンドメイドのアクセサリーやサングラス、自然派コスメやオーガニックな石鹸、スイーツなどが並んでいます。外のマーケットとは一味違ったおしゃれな雰囲気で、個人的にはこちらの方がワクワクしました。
ただ素敵なネックレスを見つけたものの、予想以上のお値段にびっくりし、購入は見送ることに。
サンタ・クララ広場周辺のフォトジェニックな風景

マーケットが開催されている広場周辺の建物や壁も魅力的で、写真スポットとしても楽しめます。歴史ある建物と活気あるマーケットの風景なんて、まさにフォトジェニックな空間です。

こちらはインスタでも人気の、外観がかわいい食器屋さん「CAMPO Sta CLARA, CERÂMICAS」。ポルトガルでお馴染みのBordallo Pinheiro(ボルダロ・ピニェイロ)の野菜モチーフの食器も並んでいます。

レタスやトマト型のお皿も悪くはないけど、同じポルトガルっぽさなら、イワシモチーフのお皿に不思議と魅かれますね。今は必要ないけれど、可愛いから誰かにプレゼントしたい気持ちも。そろそろ1枚くらい、購入してしまいそうな予感です。

残念ながら今回は戦利品ゼロ。最近は拠点を転々としているので、徐々にモノを持たない生活へとシフトしているせいかもしれません。インテリアやファッションには興味があるものの、昔に比べると買い物も控えめになりました。
とはいえ、いつかまたどこかで物欲が爆発するのかもしれないけれど。
買い物後はアルファマ散策

周辺のアルファマ地区は、リスボン随一の歴史的エリア。教会や歴史的建造物が点在し、迷路みたいな狭い路地や風情ある街並みは、散策にぴったりです。
美味しいレストランや素敵なカフェも多いので、マーケットと合わせてアルファマ散策を一緒に楽しめます。

「リスボンらしい」「ポルトガルらしい」お店は街中にもあるけれど、マーケットでのショッピング体験も含めて、リスボンの思い出の品を見つけるのもいいですよね。ぜひ旅の思い出に、泥棒市で掘り出し物探しを楽しんでみては?
Feira da Ladra(フェイラ・ダ・ラドラ) / 泥棒市
Campo de Santa Clara, 1100-472 Lisboa
OPENING HOURS:
TUE 9:00 - 17:00
SAT 9:00 - 19:00