シドニーにも大小様々なブリュワリーが軒を連ねるほど、オーストラリアで大人気のクラフトビール。シドニー近郊のREDFERN(レッドファーン)にある「ATOMIC BEER PROJECT(アトミック・ビア・プロジェクト)」は、ビールだけでなく美味しいアジアンフードが食べられる人気醸造所です。
REDFERNの醸造所「ATOMIC BEER PROJECT(アトミック・ビア・プロジェクト)」
「ATOMIC BEER PROJECT(アトミック・ビア・プロジェクト)」はシドニーCBDの南にある街「REDFERN(レッドファーン)」にあるビールの醸造所兼タップルーム。
シドニー各地で盛り上がりを見せているクラフトビール業界ですが、ここは2020年9月にオープンしたばかり。親会社である西オーストラリア州にあるビール会社「Gage Roads Brewing」が、今回満を持して東海岸のシドニーに進出しました。
アトミック・ビアがあるのは、レッドファーンのメインストリート「Botany Road」沿い。黒いブロック塀を彩るカラフルなウォールアートが目印です。同じ並びには人気のラーメン屋さん「RaRa Ramen」もあります。
元倉庫の大きな店内
ミッドセンチュリーに倉庫だったという店内は、倉庫特有の高い天井のある広々とした大空間で、醸造所兼タップルームにはぴったりの場所です。
入り口を入ると10m以上もある「アトミック・グリーン」色の長いカウンターがあり、その奥には大きなステンレスタンクが並んでいます。提供されるビールは、このタンクの中で醸造されたものです。
階段を少し上がったこちらのスペースは、昼間はコワーキング・スペースなんだとか。電源やUSBソケット、wi-fiも完備、何と平日は朝7:00からオープンしていてコーヒーも購入できます。ビール醸造所で仕事なんて捗りそうで‥‥捗らなさそうですね。
ぱっと見「東京タワー」に見えなくもないロゴマークは、ATOMIC BEERのオリジナルロゴ。これをあしらったキャップやTシャツなどのグッズも何気に可愛いです。
個性豊かな美味しいクラフトビール
今回タップで並んでいたオリジナルのビールは全部で8種類。季節ごとの限定商品や実験的な商品などが常にローテーションで並びます。店員さんに好みを伝えて試飲もできますが、初訪問だったので今回は6種類のビールをお試しできる「ATOMIC PADDLE」をオーダーしました。
まずは基本のPale Ale、XPA、IPAと、残りのビールは店員さんにお任せして、一応飲む順番も指定されました。ビールを注ぎながら一つ一つ丁寧に説明してくれるけれど、いつも聞いた側から忘れてしまいます。今度は動画でも撮っておくといいのかな。
①FERN PILSNER / ABV 4.3% IBU 30
ホップの香りが強くに苦味があり、日本のビールに近い感じ。爽やかなキレを求める人にいいかも。
②XPA / ABV 5.0% IBU 25
ふんわりとお花のような香りとフレッシュで爽やか。苦味は抑えめで後味もスッキリ。
③PALE ALE / ABV 3.2% IBU 30
フルーツっぽい酸味とホップの苦さがあり、個人的には少し酸っぱいかなという感じ。苦味もあるけれど、少し中途半端な気が。
④IPA / ABV 5.0% IBU 45
フルーツの香りが鼻に抜け、ホップの苦味もそれなりにガツンとある。すごくバランスがいいビール。
⑤INDIA DARK ALE / ABV 6.0% IBU 40
今回試飲した中では一番黒いダークエール。苦味がありつつも、コーヒーのような深みがあって、滑らかでかなりソフト。個人的には最近、ダークエール系が好みです。
⑥DOUBLE TROUBLE / ABV 7.5% IBU 80
苦味もありつつフルーティ、さらにモルトも感じるバランスのいいビール。今回飲んだ中で一番パンチがあるビールかな。
一通り試飲した中で、左は義妹のお気に入りHAZY SESSIONS、右は夫がお気に入りのINDIA DARK ALE。私は試飲の残りをちょこちょこ飲んでるだけで大満足です。因みにビールだけでなく、地元産のジンやワインも楽しめます。
アジアンな雰囲気の充実のフードメニュー
ビール醸造所なのでビールが美味しいのはもちろん、ここのブリュワリーのおすすめは何と言っても「美味しいフード」。クラフトビールとマッチする本格的なフードが楽しめます。今回は一緒に訪れた義妹おすすめのフードを中心にオーダーしてもらいました。どれも美味しくて甲乙つけ難いそうです。
私はグルテンアレルギーなので、普段ビールは飲みません。シドニーには美味しいブリュワリーがたくさんあるけれど、クラフトビールを飲むのも月に一度くらい。ビールだけ一度にたくさんは飲めないので、色々な種類のフードなどが一緒に楽しめるのは嬉しいですね。
grilled roti bread (ve)
薄くてモチモチ&パリパリのパン「ロティ」が添えられたフムスは、ほんのりカレー風味でスパイシーな香りが漂います。カレー風味の食べ物って食欲が湧くし、ビールとの相性ももちろんバッチリです。
dark ale braised wagyu beef cheek with coriander, shallots and fermented chilli on croissant (3ケ)
じっくり煮込まれた和牛ホホ肉を、サクサクのクロワッサンで挟んだ一品。バターの香り漂うクロワッサンの香ばしさが、コリアンダーや唐辛子の入ったテリヤキ風ソースによく合います。この甘い味付け、オージーにウケそう。
chilli and sweet fish sauce crispy chicken wings (GF) (4ケ)
甘辛なチキンウィングはこのお店の人気商品。ベタベタになるもの気にせず、豪快に手で掴んでかぶりつきます。ふんわりフィッシュソースが香るタイ風の味付けは、ビール党ではない私でも炭酸のシュワシュワが欲しくなります。
アジア系レストランで腕を鳴らしたシェフが働くだけあって、全体的にオリエンタルな雰囲気漂う味付けが特徴。やっぱりスパイシーなアジアン・フードは、炭酸の効いたビールに合いますね!
美味しいフードとクラフトビールが楽しめる醸造所
現在、シドニーにもたくさん醸造所はありますが、フードに関しては敷地内にフードトラックが乗り付けているところが大半で、そのフードもバーガーやフライなどの軽食が多めです。
ATOMIC BEERはどのフードも本当に美味しいので、ランチついでビールを飲むのもいいし、夜に軽く一杯飲みつつご飯もしっかり食べられます。実際に私はRedfernで用事があった際、ディナーだけ食べたくてここに訪れたこともあります。
パブよりもこだわりがあって、洗練された美味しいフードが楽しめる、カジュアル・レストランという感じかな。ご飯だけでも食べに訪れたいと思わせる貴重な醸造所です。
158 Regent St, Redfern NSW 2016
TEL:+61-2-8367-5888
OPENING HOURS:
MON – FRI:7:00am – 11:00pm
SAT -SUN:10:00am – 11:00pm