プロヴァンス風のオーガニック・ワイナリー KRINKLEWOOD(クリンクルウッド)| HUNTER VALLEY

ハンター・バレーはシドニー郊外にあるオーストラリア最古のワインの銘醸地。NSW州最大の150以上ものワイナリーがありながら、シドニーから車で2時間というアクセスの良さで人気です。今回はその中でもオーガニックにこだわるワイナリー「KRINKLEWOOD(クリンクルウッド)」をご紹介します。

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オーストラリア最古のワインの街「HUNTER VALLEY(ハンター・バレー)」

オーストラリアのワイン産地は比較的気候が涼しい南部に集中しています。特に南オーストラリア州のBAROSSA VALLEY(バロッサ・バレー)やヴィクトリア州のYALLA VALLEY(ヤラ・バレー)が有名ですが、その中でも暖かい北部にあるのがNSW州にあるHUNTER VALLEY(ハンター・バレー)です。

1825年植物学者のJAMES BUSBY(ジェームズ・バズビー)がヨーロッパから採集した葡萄を、オーストラリアで初めて植樹してワイン用のブドウ畑が作られた、まさにオーストラリア・ワイン発祥の地。因みに以前ご紹介したROYAL BOTANIC GARDEN(王立植物園)にあるBUSBY’S BARは彼の名前にちなんで付けられています。

ORGANIC WINE(オーガニック・ワイン)とは?

世界でも有数のオーガニック大国オーストラリアには食品や化粧品、衣服などのオーガニック製品はもちろん、様々なおいしい「オーガニック・ワイン」が存在します。葡萄の栽培に農薬や除草剤などの化学物質を使わず、醸造する際も酸化防止剤などを加えることなく(もしくは必要最低限に抑えて)製造されたワインのことです。

元々ハンター・バレーのワインはすっきりとしたものが多いですが、更にオーガニック・ワインは口当たりのいいすっきりとした味わいのものが多い印象があります。余計なものが加えられず無駄のものが排除されているので、「オーガニック・ワインは悪酔いしない」という話も聞いたことがあります。(諸説あるようですが‥)

またワインを飲んで頭が痛くなる人は「ワインの中の酸化防止剤に反応している」という統計も出ているとか、出ていないとか‥‥。ただオーガニックワインを飲んで頭痛に悩まされたこともあったので、オーガニックワインでも飲み過ぎには注意です;

まずはハンター・バレーの入り口にある「Visitor Information Centre(ビジター・インフォメーション・センター)」に訪れて「オーガニックワインに興味がある」旨を伝え、そこで勧められた「KRINKLEWOOD(クリンクルウッド)」に訪れることにしました。

オーガニック・ワインの「KRINKLEWOOD(クリンクルウッド)」

KRINKLEWOOD(クリンクルウッド)はハンター・バレーの中心街から車で20分ほど離れたBROKE FORDWICH VALLEY(ブローク・フォードウィッチ渓谷)という渓谷に囲まれたワイナリーです。

自然の生態系やエネルギーを取り入れ、更に宇宙との調和まで考えて土地や植物本来のポテンシャルを引き出すというオーガニック栽培の一種「バイオダイナミック農法」を使用してワインを生産しています。クリンクルウッドでは2002年からワインをバイオダイナミック製法に転換し、2007年にはバイオダイナミック・オーガニック認定を受けています。

ブドウの製造過程で農薬や化学肥料を一切使用せず、敷地内のコンポストで作られた堆肥を使用。また、種まきや水やり、収穫などの工程を月の周期に合わせて行うなど、自然のサイクルに合わせることで大地に感謝しながら美味しいワインを生産しているそうです。

何種類もあるワインの中から全てを網羅するのも良し、「赤」か「白」、「さっぱり」か「重め」など、好みのテイストを伝えたり、オススメを聞いたりしながら試飲してみましょう。色々試飲した中で私のオススメはやっぱり白ワインです。渓谷に囲まれているという立地上、他のハンター・バレーのワイナリーよりも気候が若干涼しく、葡萄に爽やかな酸味が加わり、フルーティでスッキリしています。

他のブドウとブレンドして使用されることが多いSEMILLON(セミヨン)は、ハンター・バレーでは代名詞と言われるほどメジャーな品種です。オーストラリアに来るまであまり飲んだことはありませんでしたが、全体的にすっきりしたワインが多いハンターの中でもかなりキリッとフレッシュな印象です。夏にキンキンに冷えたセミヨンをオイスターなどシーフードと一緒にいただきたいです。

シャルドネはオーク樽とステンレスタンクで熟成させたもののブレンドなので、全体的に軽めなワインが多いハンターのシャルドネの中でも味わいに深みがあります。また甘みがなくドライなロゼも美味しかったです。

プロヴァンス風の隠れ家ワイナリー

家族経営の小さなワイナリーですが、プロヴァンス風の素敵な庭園やシャビー・シックな可愛らしい建物や全体の雰囲気など、どこを取っても全てが素敵なワイナリーでした。

今回は初めて訪れたのでオーナーさんに話を聞きながら店内で試飲をしましたが、外のテラスに座りながら試飲することも可能です。庭園にはテーブルと椅子が出ているので葡萄畑を眺めながらワインを楽しむことができます。

この日は他にも回りたいワイナリーが色々あったので諦めましたが、ここでのんびりワインで乾杯するのもかなり気持ちが良さそうです。オーガニック・チーズ3種が入ったチーズ・プラッター($25.00)もあったので、もう少し暖かくなって来たら次回は外で試飲してみようかな。

ボトルにプリントされている牛のマークもかなり可愛いですが、オリジナル・キャラクターのキャップなども購入できますよ。

ハンター・バレーの中心から車で20分ほどかかる場所にありますが、美味しいワインと素敵な建物、フォトジェニックな風景などなど、訪れる価値のあるワイナリーです!

オーガニック・ワインの位置付け

ワイン業界の中では「そもそもオーガニックの定義が曖昧」とされていて、以前参加したワインの講座で「オーガニック・ワインなんて意味がないもの」と仰っていた先生もいました。実際にオーガニックと言っても質はピンキリだそうですが、実際にワイナリーに訪れて生産者の話を聞いてワインが試飲できて確認できるのはワイナリーの醍醐味です。

オーストラリアは雨が少なく乾燥しているためブドウが病気になることも少なく、安定して高品質のブドウが収穫できると言われています。ハンター・バレーには数多くのワイナリーがあるので、オーストラリアを訪れた際は高品質のオーガニック・ワインという括りでワイナリー巡りをしてみるのも楽しいですよ。

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KRINKLEWOOD BIODYNAMIC VINYARD

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